トレカ専門店も開始 古本からの脱却急ぐブックオフの戦略 

ブックオフグループHDの業績が好調だ。8日発表された2022年5月期3Q決算では、売上高673億円、営業利益16億円となり、通期業績は上方修正した。 

新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を大きく受けた2021年8月期決算の際は、巣ごもり需要もあり、書籍の売上が増加した。

しかし今期は、売上を牽引したのは書籍ではなかった。トレーディングカード(トレカ)やホビー、あるいはスポーツ・アウトドア用品の販売好調に加え、リユース熱の高まりが同社にとって追い風になったのだ。国内直営店の既存店売上高は今期に入って以来、前年同月比で100%を下回った月はない。

2019年にタレントの寺田心氏を起用したCMで、「ブックオフなのに本ねーじゃん」というセリフが話題になったが、近年同社の取り扱いジャンルは非常に多様化している。 

今では書籍の売上は3割程度だ。一時は大きく落ち込んだ業績を好転させたのは、「本以外」の力によるものである。 

2017年4月ブックオフコーポレーション(現ブックオフグループHD)社長に就任した堀内康隆氏は「古本のブックオフ」からの脱却を図った。その改革が、少しずつ前進している。 

リユース市場は2.4兆円規模に成長しており、今後も成長の一途をたどる見込みだ。 そうした追い風の中、ブックオフグループHDはどのような転換を遂げてきたのか。近年の動きから、同社が描く成長戦略を解説する。

続きを読むには

Strainerプレミアムに
ご登録いただく必要があります。

初回30日間無料体験実施中!

無料で続きを読む
または
ログイン