カインズがハンズを、ニトリが島忠を…2021年にホームセンター再編が起きた理由
ホームセンターのカインズが12月22日、東急不動産ホールディングスの連結子会社である「東急ハンズ」買収を発表した。2022年3月のグループ入りを予定している。
カインズの高家正行社長は、「新たなDIY文化の共創に向けたパートナーとしてカインズに迎える」と会見で話した。
カインズはホームセンター業界で最大手企業。2022年2月期の売上高は4,854億円にのぼる。グループ売上1兆円を超えるベイシアグループの創業家・土屋裕雅氏が会長として君臨する中核企業である。あの「ワークマン」もベイシアグループの兄弟会社だ。
かたや東急ハンズは、2021年3月の売上高が619億円。2016年以降950億円前後の横ばい状態を続けていたが、コロナ禍で大いに痛手を受けた。ベイシアグループは2017年に体験型DIYショップ運営の大都と資本業務提携をしているが、競合のM&Aは初めてのこと。
3月にはニトリがホームセンター「島忠」を完全子会社化。ホームセンターは異業種を買収する側にも、される側にもなっている。なぜこうした買収劇が次々に起こっているのか。今回は、ホームセンター業界の歴史をふりかえり、考察してみたい。