「Sansan」黒字化もコロナ懸念で評価伸びず:オンライン交換など新施策で打開へ
日本独自の「名刺管理」SaaSで成長する「Sansan」が2020年5月期決算を発表しました。
通期売上は133.6億円に到達。対前年の増収率は30.9%と高成長が続きます。
さらに今期は、通期での黒字化も達成。営業利益は7.6億円、営業利益率5.7%を実現しました。
Sansanは3Q決算で業績予想の下方修正を発表。7月6日には決算発表直前となる上方修正を再び開示しています。売上は期首予想には届かなかったものの、営業損益については上振れて着地しました。
ARRが100億円を突破した、国内最大級SaaS企業のSansan。コロナ禍は業績にどんな影響を与えたのか、足元の決算数値とトピックスを整理していきます、
まずは名刺管理SaaS「Sansan」と名刺管理アプリ「Eight」それぞれの売上を確認します。
「Sansan」事業は四半期売上が前年比+26.2%増の33.5億円に拡大。ストック売上高も30億円を突破し、MRR(月次経常収益)10億円を超えるペースとなりました。
名刺管理アプリ「Eight」事業についても四半期売上が3.4億円(+80.2%)と急成長。拡大ペースは再び加速し、月商1億円を超えました。
Sansanの契約社数は6,587社と前年比+16.0%増加。右肩上がりの顧客拡大が続いています。
一方、契約あたりの月次売上高は16.1万円と、前四半期比ではわずかに減少。改善トレンドだった月次解約率(直近12ヶ月平均)も0.60%と、前四半期と比べて0.4ポイント上昇しました。
名刺アプリ「Eight」についても、同様に確認しておきましょう。