中国最大のオンライン旅行会社(OTA)である「Ctrip」についてまとめます。
Ctripは1999年に創業し、現在では中国最大の旅行会社となっています。2015年のグループ取扱高は3500億元(5.8兆円)。
2010/12期の売上高は30億6671万元(513億円)でしたが、2017/12期には269億7698万元(4517億円)にまで増加しています。
2014年からの3年で、売上高は3倍以上にまで増加しています。
今回のエントリでは、Ctripの積極的なコーポレート・アクティビティ(買収など)と過去6年の決算数値について掘り下げてみたいと思います。
冒頭で述べたとおり、Ctripの創業は1999年のこと。
2001年にはホテル事業として「Homeinns Hotel (Hong Kong) Limited」を設立。
2003年8月には同事業をスピンアウトし、2006年にはナスダックに上場させています。
2009年より海外事業の展開も開始。
2014年には同じく中国のオンライン旅行会社「Tuniu」に合計で3000万ドル投資。2015年にはさらに2000万ドルを投資。
2015年1月、イギリスのLCC旅行情報のアグリゲーターである「Travelfusion Limited」を買収。
2015年5月には中国のオンライン旅行会社「eLong」の株式をExpediaなどの既存株主から買い取り、38%を4.22億ドルで取得。同時に、CtripはExpediaと業務提携を結んでいます。
そして2015年8月には、テンセントなどと共にeLongの全株式を買い取ることを提案。
2016年5月にその取引が完了し、eLongは非上場企業となります。
2015年には株式交換により、Baiduの子会社で同じくオンライン旅行事業を展開する「Qunar」の経営権45%を獲得。そしてBaiduがCtripの25%を握る株主となります。
2016年1月にはインド最大のオンライン旅行会社「MakeMyTrip」に180万ドルを投資。
2016年10月にはMakeMyTripが、「Ibibo Group Holdings」を経営統合することに。この際、Ctripは同社への転換社債を株式に転換し、10%を保有することになります。
2016年8月には中国東方航空(China Eastern Airlines)と提携。同年6月には、中国東方航空の株式4.66億株を30億元(501億円)かけて取得していました。
今後、同社の保有率を10%ほどにまで引き上げていくかもとのこと。
2016年12月にはイギリスの航空券検索サービス「Skyscanner」を17億ドルで買収。
Ctrip Acquires Skyscanner for $1.7 Billion to Expand Bookings
売上高の内訳比率を見てみます。