メルカリ1兆円記念!米国のマーケットプレイス「Poshmark」の事業モデルとは
2021年2月、メルカリの時価総額が一時1兆円の大台を超えた。
設立から8年の日本のベンチャー企業として、稀に見る成果である。創業者である山田進太郎氏は、かねてより「米国市場への挑戦」をテーマにすえてきた。
2020年、メルカリUS版の年間取扱高(GMV)は9.96億ドル(≒1,055億円)に拡大。月間1億ドルというマイルストーンも突破し、さらなる成長に向けてアクセルを踏むことになる。
知っておきたいのが、米国の競争環境だ。メルカリが毎度の決算発表で例に出すのは、FacebookやeBay、OfferUp、Poshmarkなど。
OfferUpは2020年3月に1.2億ドルを調達。競合の『letgo』を買収し、8月には両者を統合させた。OfferUpのダウンロード数は累計9,000万を超える。一方のletgoは1億ダウンロードを超えていた。
そして2021年1月、新たに上場したのが「Poshmark」だ。事業規模はメルカリUS版に先行する。ファッション特化であるだけでなく、サービス思想にも大きな違いがある。
今回は、メルカリを先行するPoshmarkについて整理する。創業からの成り立ちや特徴的な事業戦略について確認しよう。
Poshmarkの創業者はマニッシュ・チャンドラ(Manish Chandra)。インド出身の起業家で、現在もCEOを務める。
子供のころ、チャンドラはよくオールド・デリーのマーケットに足を運んでいた。そこで目にしたのは、店主と顧客が交渉する熱気のある市場だ。