11月に上場承認された国内企業を総チェック③
前回に引き続き、11月に新規上場が承認された企業の事業概要や業績、新規上場の仮条件などについて確認する。
一見地味な会社の中にも、ユニークな強みやニッチ市場で強固なポジショニングを確立している企業があって面白い。
ENECHANGEは、エネルギー領域に関する事業を展開する企業。
2013年、創業者の城口 洋平氏がケンブリッジ大留学時に設立した研究組織が母体となり、2015年にENECHANGEを設立。
創業から3年で急速に規模を拡大し、2019年の売上は12.7億円にのぼった。経常損失は3.1億円のマイナスだったが、今期は3Q累計で黒字に転じた。 売上高は同じく12.5億円と、すでに前年の通期水準まで拡大している。
家庭や法人向けに電力・ガス特化型メディア『エネチェンジ』を展開するエネルギープラットフォーム事業と、電力事業者向けにSaaSを提供するエネルギーデータ事業の二つが軸だ。
エネチェンジ事業では、家庭や法人に対して「電力・ガス会社の比較情報」を提示し、成約すると電力・ガス会社から報酬が入る。
特筆すべきは、この報酬が「ストック型」ということだ。送客しておしまいではなく、契約が続く限り継続的に収入を得ることができる。ENECHANGEの詳細については以前の記事でもご紹介しているので、参考にしていただきた。
新規上場の仮条件は520円〜600円、上場時発行済株数は5,750,000株を予定。想定時価総額は29.9億円〜34.5億円ということになる。