サイバーエージェント3Q決算:中核事業は堅調、ABEMAが面白いフェーズに
サイバーエージェントが2020年9月期3Q決算を発表しました。
売上高は3,577億円(前年比4.6%増)、営業利益は285億1,100万円(同21.9%増)という結果に。増収増益となりました。
多くの方がご存知の通り、サイバーエージェントはインターネット広告領域では随一の企業。そして、インターネット広告は新型コロナの感染拡大で大きなダメージを受けた領域でもあります。
それにも関わらず、2年前の好調時を上回る増益を達成している。足元はどんな状況にあるのか、決算報告の内容を整理してみましょう。
まず確認したいのは、サイバーエージェントの屋台骨であるインターネット広告事業の動向です。
ここ数年、インターネット広告事業の売上は少しずつ成長が鈍化してきました。2019年9月期の4Qには前年比3%増まで鈍化しましたが、その後は9%増まで加速。
そして今四半期、新型コロナ感染拡大による影響を受けて、売上高は643億円。前年比でちょうど横ばいという水準です。営業利益についても同じようなトレンドで、今四半期は47億円(前年比5.95%減)。
特筆すべきは、足元で減益になったとはいえ、営業利益率でいうと1年半前(6.8-6.9%)よりも高い水準をキープしているということ。これまでの経緯を相対的に考えると、そこまで悪いわけでもないのです。
サイバーエージェントでは、緊急事態宣言によって広告上全体が減る中で、巣篭もり需要が見込める広告主への営業を強化。3Qを「底」として、4Q以降の売上拡大を目指すとしています。
続いて、ゲーム部門です。