セブン&アイHDが米コンビニ「スピードウェイ」買収へ?経緯と業績についてまとめ
先日、セブン&アイHDが米コンビニ「スピードウェイ」買収に向けて独占交渉に入ったことが報じられました。
スピードウェイは、アメリカの石油精製会社「マラソン・ペトロリアム」のガソリンスタンド部門。ガソリンスタンド併設型のコンビニを約4,000店舗展開しています。
背景にあるのは、国内コンビニ市場の頭打ち感です。以前まとめた通り、日本のコンビニ店舗数は拡大フェーズをすでに終えました。今後の人口動態を考えても、大きな成長を見込むのは難しい。
セブン&アイは2005年、本家の米セブンイレブンを買収しており、2018年1月にはFC店を展開していたスノコLP(テキサス州)からも1,030店舗を買収。
2019年11月時点でのアメリカ店舗数は約9,000店に達しています。
日本で大きな拡大を見込めない以上、セブン&アイHDが狙うべきは海外市場しかありません。こうした中で、彼らはアメリカ市場に成長戦略の軸を移してきています。
今回のニュースに対する市場の反応は良くありません。株価は一時、9%近い急落に。買収提示額は約220億ドルと報道され、財務的な負担を懸念したことによる反応のようです。
今回のエントリでは、今回の買収にいたった経緯や、買収対象である「スピードウェイ」の業績などについて確認してみたいと思います。
そもそもの発端は2019年、投資ファンド「エリオット・マネジメント」による株主提案に始まっています。
エリオット・マネジメントは今年に入ってソフトバンクグループの株式を取得したことでも話題。「物言う株主(アクティビスト)」として有名なファンド。