SBG出資のオンライン保険「Lemonade」が上場申請:やはり破天荒な財務 
Lemonade 関連資料

ソフトバンクグループが出資するオンライン保険会社「Lemonade」が新規上場を申請し、申請資料(S-1)が公表されました。

コンセプトは「21世紀のために設計された住宅・レンタル保険」。今さら新世紀を持ち出すことにやや違和感もありますが、伝統的な保険サービス特有のペインを解決することをアピールしています。

面倒な代理店やペーパーワークとの会話をすることなく、アプリ上のAIボットとのやり取りが基本。

チャット形式で保険の申し込みや(w/マヤ)、補償の申請(w/ジム)までをアプリ内で完結できるというサービスです。

今回は、Lemonadeの上場申請書類について詳しくチェックします。

Lemonadeのビジネスモデル:保険料の25%を徴収

まずは、Lemonadeのビジネスモデルについて。

彼らが前提としているのは、保険サービスのデジタル化による効率化されたアプローチです。

アメリカでは、住宅保険の93%以上がエージェント経由で販売されています。これを「AIボット」に代替することで、顧客体験を損なうことなくスピーディな成長を可能に。

保険サービスなのである種当然ですが、収益モデルはサブスクリプション。原則としてプレミアム(保険料)の25%を徴収するというモデルになっています。

残りは補償のために使われ、もし余った場合はユーザーの選択のもと、非営利機関に「返還(Giveback)」することが可能。

エージェントなど中途マージンの支払先を極限まで減らすことで、コスト優位性を追求し、「良いこと」に使うというわけです。

Lemonade自身はリスク管理のために再保険をかけています。ボラティリティを抑えることが目的だと説明。

新規加入時はマヤ、補償申請時はジムが担当

そして、Lemonade最大の特徴となっているのが「AIチャットボット」。これによって「エージェントなし」の保険販売を可能にしています。

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