大企業向けの経営プランニングソフトウェアを提供する「Anaplan」が1Q決算を発表しました。
四半期売上は1億384万ドル(前年比+36.9%)、営業損失は▲3,876万ドル。高成長は続いていますが、前年と比べると大幅に鈍化しているのが現状。
今回は、Anaplanがどういう事業を展開しているのかを確認した上で、足元の状況について整理してみたいと思います。
Anaplanは「企業の"計画"」に特化したソリューションを提供する企業です。
始まりは2006年で、創業者マイケル・ゴールドが北イングランドの納屋でコーディングを開始したのがきっかけ。(米国でいうガレージ・スタートアップ的なものらしい)
2008年には「Hyperblock™️」と呼ばれる柔軟なモデリングエンジンが完成し、2009年に法人化。そこから企業としての活動を本格化し、2010年には最初のライブ顧客を獲得しました。
やがて「スプレッドシート・キラー」と言われる存在になり、『xP&A(後述)』と呼ばれる新たなカテゴリを確立しました。
従来型の企業では、財務やセールス、HRやサプライチェーン部門など、それぞれを独立させてプランニングすることが一般的です。
一方で、現代の情報社会においては、こうした異なる部門を横断してのプランニングが欠かせません。かといって、データの整理に時間を取られるのも非効率的です。
Anaplanは「Connected Planning」というコンセプトを打ち出し、企業内を横断できる統一されたプラットフォームを提供しています。
要するに、企業内の各部門から得られるデータを統合し、リアルタイムに横断分析できるようにするということ。
利用企業にはコカコーラ、DocuSign、マカフィー、ユナイテッド航空などが名を連ねています。各社ともデータ統合に24-48時間かかっていた作業がゼロになり、リアルタイムに追跡することが可能に。
それでは、今回決算の概況を確認していきましょう。