事業内容
さくらインターネットは、クラウド・インターネットインフラサービスを中心に展開するIT企業です。同社グループは、さくらインターネットを含む連結子会社6社、非連結子会社1社、持分法適用関連会社2社、その他の関係会社1社で構成されています。主に国内のデータセンターを活用し、幅広い顧客ニーズに応えるサービスを提供しています。
同社グループが提供するサービスは、大きく分けて3つのセグメントに分類されます。第一に、クラウドサービスとして、インターネット上で多様なITインフラ構成を可能にする「さくらのクラウド」や、サーバーを複数人で共用する「さくらのレンタルサーバ」などのクラウドコンピューティングサービスがあります。これらは、個人から法人、文教・公共分野まで幅広い顧客層に利用されています。
第二のセグメントは、物理基盤サービスです。これには、顧客所有の通信機器を設置できるハウジングサービスや、専用の物理サーバーを利用できる「さくらの専用サーバ」などが含まれます。これらのサービスは、同社グループが運営するデータセンター内で提供されています。
最後に、これらの主要業務に付帯するその他のサービスがあります。これらは、クラウドサービスや物理基盤サービスを補完する形で提供されています。
さくらインターネットは、これらの事業セグメントを通じて、多様化する顧客のニーズに対応する幅広いサービスを提供しています。
特集記事
大口案件を獲得!宇宙関連事業も進む「さくらインターネット」2019年3月期本決算
田中邦裕氏が高専時代に18歳で創業!Webとともに発展した「さくらインターネット」の歴史と今後の展望
さくらインターネットのサービス区分と収益の内訳
経営方針
さくらインターネットは、デジタルトランスフォーメーション(DX)時代における顧客の成功を支援するクラウドサービスの提供を通じて、顧客満足度の向上を目指しています。同社は、インターネットを通じて挑戦する全ての人の「やりたいこと」を「できる」に変えることを企業理念として掲げており、この実現に向けてグループ全体のシナジーを発揮し、ステークホルダーと共に成長することを目指しています。
クラウド・インターネットインフラ市場の拡大が継続する中、さくらインターネットは、システムインテグレーションから開発、提供、保守、運用、サポートまでをワンストップで提供することで、顧客のDX実現を支援しています。同社は、48万件を超える顧客基盤の拡大と新たな顧客獲得に注力し、クラウドサービスのさらなる拡大を目指しています。
成長戦略として、さくらインターネットは既存サービスの強化と新たな成長領域への拡大に向けた施策を推進しています。具体的には、ガバメントクラウドへの参入、他社との協業による新サービス開発、顧客のDX実現に向けたグループ間連携の強化、そしてTellusやIoTなどのチャレンジ分野への注力が挙げられます。
また、経営資源の集中により、人的資本を中心とした価値最大化と成長分野への投資強化を図っています。これには、成長戦略の実現に向けた人員の拡充・再配置・教育、クラウドやGPUサーバへのハードウェア投資、マーケティングの強化、財務基盤の最適化が含まれます。
さくらインターネットは、持続的な成長と安定した収益体質の実現を目標に掲げ、中長期的には売上高成長率10%以上、売上総利益率30%以上、売上高対経常利益率10%以上の達成を目指しています。これらの戦略を通じて、同社はクラウド・インターネットインフラ市場におけるリーダーとしての地位をさらに強化していくことでしょう。