事業内容
事業内容
SPS Commerce は、サプライヤー、小売業者、流通業者向けのクラウドベースのサプライチェーン管理ソリューションを提供する企業である。
主力商品は、小売パフォーマンス分析であり、”SPSコマースプラットフォーム”を通じて顧客にサービスを提供している。『Trading Partner Fulfillment』、『Trading Partner Analytics』および『Trading Partner Assortment』は、SPS Commerce のトップ製品である。これらの製品には、フルフィルメントの自動化、販売実績分析、およびソーシング機能が含まれている。フルフィルメントとは、通信販売やECにおいて、受注から配送までの一連の業務(受注、梱包、在庫管理、発送、受渡し、代金回収)を指すものである。
SPS Commerceは、月額料金とセットアップ料金から収益を得ている。SPS Commerce の収益の大部分は米国で生み出されており、SPS Commerce の他の製品には、『Trading Partner Sourcing』『Trading Partner Community Development』等がある。
サプライチェーン管理機能
ほとんどの企業にとって、一連のサプライチェーン管理機能の実装と維持はリソースを大量に消費するため、コアコンピテンシー(企業の中核となる強み)ではないことが多い。SPS Commerceは、オンプレミス(自社の中で情報システムを保有し、自社内の設備によって運用すること)のソフトウェアや人員配置の必要性を、クライアントの代理となって満たすことが出来る。これによりクライアントは、供給サイクルの機動性を高め、在庫管理と販売率分析を最適化することが可能となる。
成長戦略
SPS Commerce の戦略目標は、サプライチェーン管理ソリューションの世界的なリーディングカンパニーになることである。その実現に向けた要素としては以下が挙げられている。
市場へのさらなる浸透
SPS Commerceは、市場自体がまだ浸透していないと考えている。小売業として業界はオムニチャネル市場の変化する要件に対応し続けており、サプライチェーンのエコシステムがより複雑で地理的に分散しているため、今後も既存クライアントや取引先との関係を活かし、新たな売上を獲得していきたい考えである。
既存顧客からの収益増加
SPS Commerce は高い顧客満足度を誇っている。これを活かして、ソリューション導入領域の拡大や、追加のサービス購入を促したいと考えている。また、他のプロバイダーとの協業し、相互送客のような取り組みも実践する方針である。
国際的なプレゼンスの拡大
SPS Commerceはアジア太平洋地域やヨーロッパでの存在感を持っている。更に国際的な存在感を高める為、グローバルな販売努力を強化したいと考えている。既存顧客とのリレーションを活用し、海外市場の小売業者との統合の数を増やすことも視野に入れている。
サービスの強化と拡大
SPS Commerce は、クラウドベースのプラットフォームの機能と特徴をさらに改善し、開発する想定をしている。
戦略的買収の選択的追求
SPS Commerce は、目標とする新規顧客数、収益、更なる販路拡大の実現に向けて、買収も視野に入れることとする。既に2019年にはEDIシステムオートメーションソリューションのリーディングプロバイダーであるSWK Technologies, Inc.の事業部門の買収を実施しており、これにより更なる販路拡大を実現している。