事業内容
FFRIセキュリティは、サイバーセキュリティ事業とソフトウェア開発・テスト事業の2つの主要な事業セグメントを持つ企業です。サイバーセキュリティ事業では、技術革新により多様化・複雑化するコンピュータシステムへの脅威に対応するため、標的型攻撃やランサムウェアなどからシステムを守る研究開発を行っています。この事業セグメントでは、セキュリティ脆弱性やマルウェア関連分野、IoTセキュリティ分野の研究開発に特化し、国際的なセキュリティカンファレンスであるBlack Hatでの研究成果の発表実績もあります。
同社は、ナショナルセキュリティセクター、パブリックセクター、プライベートセクターという3つの主要な販売区分において、セキュリティサービスとセキュリティプロダクトを提供しています。セキュリティサービスには、セキュリティ脅威の調査・分析、脆弱性検査、セキュリティ人材育成のための教育・研修サービス、コンサルティング、セキュリティ情報の提供などが含まれます。セキュリティプロダクトでは、パターンファイルに依存しないヒューリスティック検出技術による製品を提供し、主な製品には標的型攻撃対策製品「FFRI yarai」やマルウェア自動解析ツール「FFRI yarai analyzer」があります。
ソフトウェア開発・テスト事業では、ソフトウェアの設計・開発・評価・解析などの業務に関わる技術者の派遣や、ソフトウェアの不具合を発見、または重大な不具合が発生していないことを確認するテストの計画・設計、実施を提供しています。これにより、ソフトウェアの不具合によるリスクを回避するサービスを提供しています。
経営方針
FFRIセキュリティは、サイバーセキュリティとソフトウェア開発・テストの二つの主要事業を展開している企業です。同社は、コンピュータシステムに対する脅威の多様化と複雑化に対応するため、世界トップレベルのセキュリティ・リサーチ・チームを構築し、広範なセキュリティコア技術とリサーチ能力を背景に、顧客のセキュリティリスク管理を強力に支援しています。
中期経営計画では、第17期から第19期までの3年間で売上高30億8,000万円、営業利益4億9,100万円を目標としています。成長の実現には、優秀なエンジニアの確保と教育が重要であると位置づけ、売上の増加と適正な利益の確保を目指しています。
経営戦略として、同社は研究開発戦略とナショナル・セキュリティ戦略の二つの軸を中心に事業を推進しています。研究開発戦略では、国内でほぼ唯一のサイバーセキュリティのコア技術からの研究開発を行い、新しい研究成果による高い付加価値と市場競争力を持つ製品・サービスの開発に注力しています。ナショナル・セキュリティ戦略では、純国産企業としての優位性を活かし、高品質のサービス及び製品を提供し、政府と一体となって安全保障の実現に向けたプロジェクトに取り組んでいます。
また、同社は人材育成、セキュリティリテラシーの向上、ブランディング、コンシューマー市場での拡販など、複数の課題に対処しながら、セキュリティ製品・サービスの拡販と技術力の向上に努めています。これらの戦略的取り組みを通じて、FFRIセキュリティはサイバーセキュリティ市場におけるリーダーとしての地位を確固たるものにし、持続可能な成長を目指しています。