事業内容
事業内容
RealPageは、プロパティマネジメント、および関連業務のデータ分析の機能を持つソフトウェアを提供している。RealPageのソフトウェアを利用することで、顧客企業はプロパティマネジメント適正化や、ビジネス環境の把握、運用パフォーマンス向上等といったことが実現できる。
また、RealPageはこのプラットフォーム上で、不動産に関する様々なデータを一元化しており、巨大なデータ群を一箇所に纏めている。これによりユーザーはリアルタイムな不動産の取引データが把握できることができる。
プロパティマネジメントとは、財産としての不動産を管理・運営し、収益の最大化を図る業務である。RealPageは、不動産オーナーや賃貸人、見込み顧客、サービスプロバイダ、投資家等の間を相互に繋ぐエコシステムを形成している。様々な業界関係者が持つ、幅広く複雑なプロセスを統合し、それぞれのデータを効率化している。これにより、RealPageが提供するプラットフォームは、不動産にかかわるデータの利活用のみならず、クライアントの業績や運用パフォーマンスの向上にも寄与している。
2017年12月末時点で、1万2,400以上のクライアントがRealPageのソフトウェアソリューションサービスを利用している。これにより、約1,300万の集合住宅、一戸建て、貸別荘等が同サービス上で運用管理されている状態となっている。
RealPageのクライアントには、米国最大級の集合住宅向け不動産管理会社(2017年1月National Multifamily Housing Council調べ)が10社含まれている。
RealPageの歴史
RealPageは、Rent Roll, Inc.を買収して1998年に設立された。このRent Roll, Inc.という会社は、集合住宅向け不動産会社に対するプロパティマネジメントシステムを提供する企業であった。
2001年6月に、RealPageはRealPageのサービスの初期形態である『OneSite』をリリースした。そして2002年以降にプラットフォームを拡大し、プロパティマネジメント、リース、マーケティング、常駐サービス、および資産最適化機能等を増やしていった。2020年現在ではファミリー向け住宅、シニア住宅、学生向け住宅、兵舎、商業施設、別荘施設等に対応したサービスを提供している。
買収戦略
RealPageは拡大フェーズにおいて、プラットフォームの開発と販路拡大に多くのリソースを注入している。RealPageは2002年7月までに、社内の製品開発および販売・マーケティング機能を強化するために、RealPageの技術を補完する45以上の企業を買収した。
このような動きはRealPageの戦略のひとつであり、今後もRealPageの技術を補完する企業の買収を推進していくことを想定している。
ビジネス環境
RealPageは、不動産市場を「大きく、かつ成長しており、複雑である」と捉えている。そして、それを指し示す要素として、地域ごとに異なる運用要件や、ステークホルダーの多さ、流動性の高さ等を挙げている。
米国の国勢調査局の調査によると、2017年時点において、米国の賃貸物件は4,460万ユニット存在している。
これらを基にしたRealPageの予測では、米国の賃貸不動産市場の全体的なマーケットサイズは、年間5,800億ドルを超えると考えられている。また、データ分析や、RealPageに似た機能を持つソフトウェア市場の総需要は年間約161億ドルであると推定しており、この推定では、米国の4,460万の賃貸不動産のそれぞれが、1ユニットあたり年間約310ドルの収益を生み出す可能性があると想定している。
成長戦略
RealPageは、ソリューションのプラットフォームと業界のプレゼンスを引き続き活用して、不動産に対するテクノロジーソリューションのリーディングプロバイダーとしての地位を維持することを今後の戦略目標としており、そのために以下の要素を重要視することとしている。
- 新規クライアントの獲得
- 既存顧客におけるRealPageプラットフォームの採用領域増加
- 新規機能の追加
- 補完的なビジネス、製品、テクノロジーの買収推進