沿革・企業概要

Pattern Energy Group Inc.は、世界を再生可能エネルギーに変えることを使命とする垂直統合型の再生可能エネルギー企業である。2012年10月にデラウェア州で法人化され、2013年10月に新規株式公開を行った。

Pattern Energy Groupの事業は、(1)魅力的な市場に立地し、長期的に安定したキャッシュフローを生み出す高品質の再生可能エネルギー発電プロジェクトのポートフォリオからなる事業セグメントと、(2)事業セグメントに沿った上流開発プラットフォームへの出資により、プロジェクトのパイプラインへのアクセスと、プロジェクト開発を通じてより高いリターンを得る可能性を提供する事業セグメントから構成されている。

プロジェクト開発

Pattern Energy Groupは、米国、カナダ、日本に所在する28の再生可能エネルギープロジェクト（合計約4.4ギガワット）の所有権を保有している。Pattern Energy Groupのプロジェクトは、実績のあるクラス最高の技術を使用しており、長期固定価格の電力販売同意（PSAs）に基づき、出力の全部または大部分を販売する契約を結んでいる。Pattern Energy Groupが権益を保有しているプロジェクトで発電される予定の電力の約88％は、2019年12月31日現在の加重平均残存契約期間が約13年であるPSAsに基づいて売電されている。

Pattern Energy Groupは、米国、カナダを中心に世界中でプロジェクトの開発を行うPattern Development社の約29％の権益を保有している。メキシコと日本においても、Pattern Development社は、環境への配慮を推進し、地域社会と密接に連携して再生可能エネルギープロジェクトを推進している。Pattern Development社との契約には、ファーストオファー権、シェアードサービス、執行役員の重複などがある。Pattern Development社は10GW以上の開発プロジェクトのパイプラインを保有している。

競争戦略

Pattern Energy Groupは、長期的に安定したキャッシュフローを生み出すことができる質の高いプロジェクトのポートフォリオを保持することで、他の業界参加者との競争に打ち勝つことができると考えている。Pattern Energy Groupの経営陣は再生可能エネルギー開発の経験が豊富で、業界での評判も高く、多くの成功を収めてきており、これまでも、プロジェクトの実行、資金調達、開発・施工管理などを行ってきている。

さらに、Pattern Development社への投資は魅力的な投資リターンの源泉となるだけでなく、プロジェクト購入権のために他の市場では手に入らない買収機会のパイプラインへのアクセスを提供できていると考えている。

Pattern Energy Groupの事業は、市場、規制体制、取引先を超えて幅広く分散された質の高い資産から利益を得ているため、単一の資産や地域のパフォーマンスへの依存度が低い。Pattern Energy Groupのオペレーション・プラットフォームとそれに関連するマネジメント・チームは、オペレーション・ビジネスを効率的に運営し、継続的に最適化する方法についての経験を持つ、世界クラスのオペレーション・プラットフォームを提供している。この経験と知識は、Pattern Development社によって開発された新しい資産の価格設定と原価計算の改善を促進するために使用され、それによって知識の移転の継続的なサイクルを生み出すことができる。