事業内容
三菱総合研究所は、2つの主要な事業セグメントを通じて幅広いサービスを提供しています。第一のセグメントは「シンクタンク・コンサルティングサービス」で、政策・制度知見、社会的課題の分析、次世代技術に関する知識を活かした調査研究やコンサルティングを行っています。このセグメントでは、官公庁向けに国土整備や交通運輸、情報通信などの分野で、また民間企業向けには経営戦略やマーケティング戦略、ITコンサルティングなどを提供しています。
第二のセグメントは「ITサービス」で、三菱総研DCS株式会社を中心に、ソフトウェア開発、運用保守、情報処理・アウトソーシングサービスを提供しています。このセグメントでは、金融、製造、流通などの分野でITを活用したサービスを展開し、経営のIT化をサポートしています。特に、給与人事サービス「PROSRV」をはじめとするアウトソーシングサービスが主力で、基幹システムのアウトソーシングやBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)も手がけています。
これらの事業を通じて、三菱総合研究所は、政策やビジネスの課題解決に貢献し、ITを駆使した革新的なサービスで企業の経営効率化を支援しています。
経営方針
三菱総合研究所は、持続可能な社会の実現を目指し、社会課題の解決に取り組む成長戦略を推進しています。同社は、社会価値、非財務価値、財務価値の三つの価値を循環させ、拡大することで、社会課題の解決を目指しています。これらの価値は、事業活動を通じて顧客価値の拡大や、様々なパートナーとの共創により創出されます。同社は、人的基盤、知的・共創基盤、社会信頼基盤の強化を通じて、非財務価値を高め、これを財務価値の向上につなげ、持続的な成長を目指しています。
中期経営計画2026では、社会課題解決企業としての差別化を図り、市場での存在感を確保することを目指しています。この計画は、2030年までの9年間を3カ年ずつ3段階に区切り、その中間点として位置づけられています。成長戦略としては、デジタル×コンサル×シンクタンクの融合モデルを構築し、DXへの取り組みを加速することが挙げられます。また、シンクタンク事業、社会・公共イノベーション事業、デジタルイノベーション事業、金融システムイノベーション事業を推進し、それぞれの分野で独自の価値提供モデルを構築していく方針です。
基盤戦略としては、人的資本経営、営業力強化、新事業強化・海外展開、グループ内DX、リスクマネジメントの5つの観点から事業成長のための基盤を整備・高度化していきます。価値創造戦略では、事業及び基盤戦略に基づき顧客に提供する価値を高め、財務、非財務、社会の3価値の好循環・拡大を通じて、サステナビリティ経営を推進します。
このように、三菱総合研究所は、社会課題解決を核とした成長戦略を推進し、持続可能な社会の実現に貢献していくことを目指しています。