事業内容
セーレンは、複数の事業セグメントを展開しているグローバル企業です。主要な事業セグメントには、「車輌資材」「ハイファッション」「エレクトロニクス」「環境・生活資材」「メディカル」が含まれます。
車輌資材事業では、車輌シート材やエアバッグの製造・販売を行っており、世界各国に関連会社を持ちます。これには、米国、タイ、中国、ブラジル、インド、インドネシア、メキシコ、ハンガリーに位置する会社が含まれます。
ハイファッション事業では、各種衣料用繊維製品の製造・販売を手掛けています。このセグメントには、合成繊維の製造・販売も含まれ、仮撚加工やサイジング工程も行っています。
エレクトロニクス事業では、電磁波シールド材の製造・販売、ビスコテックス・システムの販売、人工衛星及び人工衛星部品の製造・販売を行っています。また、工業用ワイピングクロスの製造・販売や、シリコンウェーハの成膜加工、SOIウェーハ製造・販売もこのセグメントに含まれます。
環境・生活資材事業では、建築用資材、インテリア用資材、健康・介護商品の製造・販売を行っています。さらに、住生活資材の製造・販売も手掛けています。
メディカル事業では、化粧品や医療用基材の製造・販売を行い、伸縮性貼付剤等の医療用繊維製品も製造・販売しています。
その他の事業として、保険代理業、人材派遣事業、不動産賃貸管理事業なども展開しており、セーレンは多岐にわたる事業を通じて、幅広いニーズに応えています。
経営方針
セーレンは、繊維技術を核とした多様な事業を展開するグローバル企業です。同社は、「21世紀のグッドカンパニー」を目指し、高い信頼を得られる企業経営を基本方針としています。この方針の下、企業構造の革新と企業体質の改革に積極的に取り組んでおり、社員一人ひとりが自主性・責任感・使命感を持って活動しています。
経営環境の変化に対応し、安定した収益確保と継続的な成長を目指すため、セーレンは以下の四つの基本戦略を掲げています。①IT化・ビジネスモデル転換、②非衣料・非繊維化、③グローバル化、④企業体質の改革です。これらの戦略を通じて、新しいビジネスモデルの構築、オンリーワン技術の活用による新規事業の創出、地球規模での事業展開、そして強い企業体質への転換を目指しています。
具体的には、デジタルトランスフォーメーションの推進、小ロット・短納期・在庫レス・オンネット・低コスト・省資源・省エネルギーを実現するビジネスモデルの完成、非衣料・非繊維分野への事業拡大、新興国市場での収益拡大、グループ経営の強化などに取り組んでいます。また、企業体質の改革においては、意識改革、研究開発力の強化、財務体質の強化、グループ連結経営の強化などを進めています。
セーレンは、これらの戦略を基に、素材から製品化、BtoBからBtoCへの転換を中期事業戦略として位置づけ、従来よりも付加価値の高い流通ポジションにおける販売事業拡大と高収益モデルへの転換に取り組んでいます。これにより、企業価値の向上と社会的責任の果たしを目指しています。