事業内容
昭栄薬品株式会社(以下、同社)とそのグループ企業は、化学品事業を主軸に展開しています。同社は、天然油脂由来のオレオケミカルを中心に、脂肪酸、脂肪アミン、脂肪アルコール、グリセリンなどの化学品の仕入れと販売を行っています。これらの化学品は、石油化学品と異なり、再生産が可能で環境負荷が低いという特徴を持っています。
同社グループは、オレオケミカルやそれを原材料とする界面活性剤に関する専門知識を活かし、家庭用洗剤や日用品、土木建設資材事業にも事業領域を広げています。家庭用洗剤事業では、「安心・安全」をテーマにした商品を企画・販売しており、土木建設資材事業では、地盤改良やコンクリートの補修補強材料などを取り扱っています。
化学品事業では、オレオケミカルをはじめ、PEG、EO誘導体、PO誘導体などの石油化学品や合成樹脂、溶剤・鉱油、無機化学品、顔料、香料などを取り扱っています。これらの製品は、家庭用から工業用まで幅広い用途に供給されており、化学品の原材料流通を川上から川下までカバーするビジネスモデルを構築しています。
同社は、花王株式会社の主要な仕入先として、オレオケミカルを界面活性剤等の化学品メーカーに、また、界面活性剤等を洗浄剤や香粧品メーカー等の幅広い業界に販売しています。これにより、新商品開発支援を強化し、既存商品よりも付加価値の高い新商品の実現に貢献しています。
経営方針
昭栄薬品株式会社(以下、同社)は、化学品事業を中心に、日用品事業や土木建設資材事業を展開しています。同社の成長戦略は、オレオケミカルを中心とした化学品分野における「集中戦略」に基づいています。これにより、人的、物的、情報的経営資源を効率的に活用し、市場の深耕を図っています。
化学品事業では、オレオケミカルをはじめとする幅広い化学品の仕入れと販売を行い、界面活性剤等の中間製品メーカーへの販売を通じて、最終製品メーカーへの供給を実現しています。同社は、新商品開発支援を強化し、付加価値の高い商品の提供を通じて、競合他社との差別化を図っています。
日用品事業では、「安心・安全」をテーマにした商品企画と販売を行い、化学品事業での専門性を活かした商品開発を推進しています。土木建設資材事業では、地盤改良やコンクリート補修補強材料の販売を通じて、環境影響に配慮した薬剤選定に強みを持っています。
同社は、グローバルネットワークの構築、組織機能の向上及び人材育成、コアコンピタンスの継続的な向上と効果の最大化を優先的に対処すべき課題としています。これらの取り組みを通じて、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。