事業内容
三越伊勢丹ホールディングスは、多様な事業セグメントを展開しています。主な事業は百貨店業で、国内外に広がる店舗を通じて高品質な商品とサービスを提供しています。国内では、株式会社三越伊勢丹や札幌丸井三越、名古屋三越などが主要な役割を担っています。海外では、イセタン(シンガポール)Ltd.やイセタン(タイランド)Co.,Ltd.などが活動しています。
クレジット・金融・友の会業も重要なセグメントです。株式会社エムアイカードや株式会社エムアイ友の会がこの分野での主要な企業であり、顧客に対してクレジットカードサービスや会員制の特典を提供しています。これにより、顧客の購買体験を向上させ、リピーターを増やすことを目指しています。
不動産業では、株式会社三越伊勢丹プロパティ・デザインや株式会社伊勢丹会館が中心となり、商業施設の開発や運営を行っています。これにより、店舗の立地や環境を最適化し、顧客にとって魅力的なショッピング体験を提供しています。また、野村不動産三越伊勢丹開発合同会社との協力により、さらなる事業拡大を図っています。
その他の事業には、システム開発や人材サービス、旅行業などが含まれます。株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズや株式会社三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズがこれらの分野で活躍しています。これにより、グループ全体の効率性を高め、顧客に対するサービスの質を向上させています。
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三越伊勢丹ホールディングスの業績と店舗別売上高
経営方針
三越伊勢丹ホールディングスは、長期的な成長を目指し、「お客さまの暮らしを豊かにする“特別な”百貨店を中核とした小売グループ」をビジョンに掲げています。このビジョンの実現に向け、2022年度から2024年度までの中期経営計画を策定し、企業価値の向上を目指しています。特に「お客さまのお困りごとを感動的に解決し、関心ごとに対し革新的に提案する」ことを重視し、顧客満足度の向上を図っています。
同社は、営業利益をはじめとする複数の経営指標を設定し、2024年度には640億円の営業利益を目指しています。これにより、持続的な成長と企業価値の向上を図ることを目指しています。また、デジタル技術を活用した業務改革を推進し、生産性向上と高収益化を実現するための取り組みを進めています。
百貨店事業では、「高感度上質戦略」を強化し、首都圏店舗と地域店舗の連携を深めることで、収益拡大を図っています。また、CRM戦略を通じて顧客基盤を拡大し、個客業へのビジネスモデル転換を進めています。さらに、海外事業や不動産事業、金融事業においても、各事業の特性を活かした成長戦略を展開しています。
中長期的には、「再生」「まち化準備」「結実」の3つのフェーズで持続的な成長を描き、次期中期経営計画では「まち化準備」フェーズに移行します。この期間を個客業への変革を進める重要な準備期間と位置づけ、各事業の連携を強化し、顧客に多様な価値を提供することを目指しています。