事業内容
パシフィックネットは、IT関連の多様なサービスを提供する企業であり、主に三つの事業セグメントを展開しています。まず、ITサブスクリプション事業では、法人や官公庁向けにパソコンやサーバー、タブレットなどのIT機器をレンタル形式で提供しています。このサービスは、IT環境の運用保守やクラウドサービスを含むもので、サブスクリプション型のサービスが主流です。
次に、ITAD事業(IT Asset Disposition)では、使用済みIT機器の回収、データ消去、適正処理を行っています。高価値の機器はテクニカルセンターで再製品化され、リユース品として販売されます。一方、再利用が難しい機器は分解され、素材化してリサイクル業者に販売されます。このプロセスは、廃棄物削減と適正処理を推進するもので、情報セキュリティや環境法に準拠しています。
最後に、コミュニケーション・デバイス事業では、観光業界を中心にイヤホンガイドの製造販売と保守サービスを提供しています。この事業は株式会社ケンネットが担当しており、イヤホンガイドは観光地や国際会議、工場見学、美術館などで利用されています。特に国内の旅行関連市場では、ガイドレシーバーのシェア90%以上を誇っています。これらの事業を通じて、パシフィックネットは多様なニーズに応えるITソリューションを提供しています。
特集記事
経営方針
パシフィックネットは、IT支援を通じて社会と人々を幸せにすることを経営理念とし、顧客視点を重視したサービス提供を行っています。同社は、持続的な企業価値の向上を目指し、売上高や営業利益、ROEなどの5つの指標を重要視しています。これにより、既存および新規事業の収益性管理と資本効率を意識した経営を推進し、株主還元の強化を図っています。
同社の成長戦略は、ストック収益の拡大と事業成長のスピードアップを重視しています。市場の成長に対応するため、IT人材やサブスクリプション資産、センター設備の先行投資を行い、サービス提供インフラの整備を進めています。また、SDGsの推進やガバナンス、リスク管理体制の強化にも注力しています。これにより、持続可能な未来の実現に貢献し続けることを目指しています。
特に、2025年のWindows 10サポート終了に伴うPC更新期を成長機会と捉え、法人IT部門の業務負荷増大に対応するため、サブスクリプションやITADサービスの需要増加を見込んでいます。これにより、事業拡大ペースを加速し、積極的な投資でサービス提供インフラを強化することが重要な課題とされています。パシフィックネットは、これらの戦略を通じて、IT分野での競争力を高め、持続的な成長を実現しようとしています。