カゴメは、国内外で食品の製造、仕入れ、販売を行う企業グループです。カゴメとその子会社40社、関連会社3社で構成され、主に国内加工食品事業と国際事業の2つの事業セグメントを展開しています。

国内加工食品事業では、飲料や調味料の製造・販売を行っています。具体的な製品には、「野菜生活100シリーズ」や「トマトジュース」、「野菜一日これ一本」などがあります。また、通販では野菜飲料やサプリメント、スープなどを提供しています。

国際事業では、農業生産から商品開発、加工、販売までを手がけています。トマトの一次加工品としては「トマトペースト」や「ダイストマト」、二次加工品としては「ピザソース」や「バーベキューソース」があります。これらの製品は、世界中で販売されています。

その他の事業として、国内農事業や種苗の生産・販売、新品種や栽培技術の研究開発、不動産事業、業務受託事業、新規事業なども展開しています。これにより、カゴメは多角的な事業展開を行っています。

カゴメは、持続的な成長を目指し、2035年ビジョンの策定を進めています。このビジョンは、気候変動やAIの普及といった予測困難な変化に対応するための長期的な指針として位置づけられています。カゴメは「農から価値を形成する」ことを基盤に、持続可能な農業の実現と食と農を通じた健康への貢献を目指しています。これにより、低環境負荷とコスト競争力の両立を図り、社会課題の解決に取り組んでいます。

カゴメの成長戦略は、オーガニック成長とインオーガニック成長の両面から推進されています。オーガニック成長では、国内加工食品事業において野菜摂取量の増加を目指し、野菜飲料やトマト調味料の需要拡大に注力しています。また、国際事業では、グローバルフードサービス企業との連携を強化し、供給シェアの拡大を図っています。インオーガニック成長では、北米市場をターゲットに事業探索を進め、提携やM&Aを通じて成長を加速させています。

カゴメは、社会課題の解決を通じて持続的な成長を実現することを目指しています。健康寿命の延伸、農業振興・地方創生、持続可能な地球環境の3つの社会課題に取り組み、それを企業の成長に結びつける活動を続けています。特に、野菜摂取の促進やプラントベースフードの開発を通じて、健康的な食生活の実現に貢献しています。これにより、カゴメは社会的価値と経済的価値の両方を創出し、企業価値の向上を図っています。