事業内容
沿革・企業概要
Ford Motor Company(以下、Ford)は、フォードの自動車、トラック、スポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)、電動化車、リンカーンの高級車のフルラインの設計、製造、販売、サービス、フォード・モーター・クレジット・カンパニー・エルエルシー(Ford Motor Credit Company LLC)を通じて金融サービスを提供し、電動化、自動運転サービスを含むモビリティ・ソリューション、コネクテッド・ビークル・サービスの分野でリーダー的な地位を追求している企業である。
Fordは1903年に10名のスタッフでスタートした会社であり、2020年現在、ミシガン州ディアボーンに本社を置いている。数千人の有能な女性や男性を雇用するグローバル企業へと成長を遂げ、様々なモビリティの選択肢を提供するためのイノベーションを推進している。
1903年の創業以来、Fordは、『モデルT』、『コンチネンタル』、『マスタング』、『Fシリーズ』、『ブロンコ』などの象徴的な自動車の製造に成功し、自動車の他にも、飛行機、ラジオ、冷蔵庫、郵便機、気象衛星など多くの製品を製造してきた。さらに、救急隊員や最前線で働く医療従事者のためのPPEを含む医療用品の製造の要請にも応えてきた。
製品・サービス
Fordのミッションは、移動の自由を通じて人類の進歩を推進することである。このミッションを達成するために、Fordは自動車部門、モビリティ部門、フォード・クレジット事業という3つの事業を展開している。
自動車部門
自動車部門は、主にフォードおよびリンカーンの車両、サービス部品、付属品を世界中で販売している。Fordの車両ブランドは、『フォード』と『リンカーン』であり、2019年には、世界中で約5,386,000台の車両を卸売で販売することに成功した。Fordの車両、部品、付属品の大部分は、販売代理店やディーラーを通じて販売されている。
モビリティ部門
Fordのモビリティ部門は、主に自律走行車に関する開発費と、Ford Smart Mobility LLC(以下「FSM」)を通じたモビリティへの投資を行なっている事業である。自律走行車には、自動運転システムの開発と車両統合、自律走行車の研究と高度なエンジニアリング、自律走行車の輸送をサービスとして提供するネットワークの開発、ユーザー体験、事業戦略と事業開発チームが必要であり、FSMは、モビリティ製品やサブスクリプションなどのサービスを自社で設計・構築し、サービスプロバイダーやテクノロジー企業と連携することで、自律走行車の開発・販売を目指している。
フォード・クレジット部門
フォード・クレジット部門は、自動車関連のファイナンス・リース事業を中心とした事業である。フォード・クレジット事業は、世界中の自動車販売店を対象に、様々な自動車ファイナンス商品を提供している。フォード・クレジットの事業は、主に自動車への融資とディーラーのサポートから構成されている。
フォード・クレジット事業の収益は、主に、Fordが組成・購入したリテール割賦販売・ファイナンス・リース(リテール・ファイナンス)及びオペレーティング・リース契約に基づく支払い、当社及び当社の関連会社からの金利補完及びその他の支援金の支払い、並びにディーラー・ファイナンス・プログラムに基づく支払いから得られている。こうした財務活動の結果、フォード・クレジット事業は多額の金融債権とオペレーティング・リースのポートフォリオを有しており、これを「コンシューマー向け」と「非コンシューマー向け」の2つのポートフォリオに分類して管理している。
消費者向けポートフォリオの金融債権およびオペレーティング・リースには、個人および法人向けに提供される商品が含まれており、個人用および商業用に販売店からFordの車両を購入する際の資金調達を目的とした商品が含まれている。また、リテール・ファイナンスには、新車および中古車の小売割賦販売契約と、リース会社、政府機関、デイリー・レンタル会社、フリート顧客などの小売・商業顧客向けの新車のファイナンス・リース(販売型リースとダイレクト・ファイナン ス・リースで構成)が含まれている。