事業内容
久世グループは、外食産業向けの食材卸売業、食材製造業、および不動産賃貸業を主な事業セグメントとして展開しています。食材卸売事業では、久世フレッシュ・ワンが首都圏を中心に関東、中部、関西地区で業務用食材および資材の販売を手掛けており、東京中央食品が関連会社として位置づけられています。また、旭水産は豊洲市場内で水産物の仲卸業務を行い、JFCフレッシュが関連会社です。海外では、久世(香港)有限公司が情報収集を、上海日生食品物流有限公司と久華世(成都)商貿有限公司が中国での食材卸売と物流業務を展開しています。
食材製造事業においては、キスコフーズとKISCO FOODS INTERNATIONAL LIMITEDがホテルやレストラン向けにスープ、ソース、ブイヨンなどの専門性の高い製品の製造販売を行っています。
不動産賃貸事業は、久世グループ内で主に連結子会社を対象に展開されており、グループの資産運用の一環として位置づけられています。
これらの事業を通じて、久世グループは外食産業を中心に幅広いニーズに応えるサービスを提供し、国内外で事業を展開しています。
経営方針
久世グループは、顧客第一の立場を貫き、社会や外食市場の変化に応じた商品やサービスを提供することを使命としています。同社は「フードサービス・ソリューション・カンパニー」として、信頼される企業を目指し、品揃えとサービスの両面でフルライン戦略を展開しています。経営理念には、信頼される会社になること、顧客の立場に立った最高の商品とサービスの提供、革新への挑戦、ステークホルダーの満足を最大の使命とすることが掲げられています。
経営指標としては、営業利益率2%と自己資本比率30%を目標にしていますが、新型コロナウイルス感染症の影響で業績が大きく影響を受け、財務内容が悪化しました。これに対応するため、営業利益創出を第一目標に、サービスの維持・拡大や時代の変化に対応した営業活動の強化、経費の抑制などに取り組んでいます。
中長期的な経営戦略としては、アフターコロナを見据え、関東への経営資源の集中、低温物流の強化、商品や素材の拡販などを基本戦略に掲げています。また、フードサービス、観光レジャー、中食・惣菜市場の強化、次世代人財や物流インフラへの投資、情報システムの向上などにも注力しています。さらに、EC事業、DX化推進、商品開発、海外事業、グループシナジーの進展を通じて成長を図っています。
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題としては、外食・中食市場の回復ニーズへの対応、諸物価の高騰に対する適正な粗利の確保、DX化による利便性の向上、財務体質の改善などが挙げられます。これらの課題に対して、適切な情報提供や新商品の提案、顧客とのコミュニケーション強化、有利子負債の削減などを通じて取り組んでいます。