事業内容
日清オイリオグループは、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。主要な事業としては、油脂事業、加工食品・素材事業、ファインケミカル事業が挙げられます。これらの事業を通じて、同社は食品、油脂製品、油粕製品の製造販売を行っており、販売は日清商事㈱、㈱日清商会、セッツ㈱、上海日清油脂有限投資公司、幸商事㈱などの連結子会社や関連会社を通じて実施しています。また、物流面では、日清物流㈱が輸入原材料の入出庫や製品物流を担当しています。
加工油脂製品の製造販売においては、Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.やIntercontinental Specialty Fats (Italy) S.r.l.、Intercontinental Specialty Fats (Shanghai)Co., Ltdなどの連結子会社が活動しており、関連会社も加工油脂製品の製造販売に携わっています。
加工食品・素材事業では、MCT(中鎖脂肪酸)関連食品、醸造用ミール、高齢者・介護関連食品、ドレッシング・マヨネーズ類の製造販売を行っています。大東カカオ㈱やT. & C. Manufacturing Co., Pte. Ltd.などの連結子会社がチョコレート関連製品の製造販売を手掛け、㈱ピエトロや和弘食品㈱などの関連会社はドレッシングや食品製造販売、飲食店経営に注力しています。
ファインケミカル事業では、化粧品原料や化学品の製造販売を行っており、Industrial Quimica Lasem, S.A.U.などの連結子会社が化粧品原料の製造販売に携わっています。
その他の事業としては、不動産賃貸業、情報システムの開発保守、食品の販売促進、ゴルフ練習場の経営、損害保険代理業などがあり、㈱NSPや㈱マーケティングフォースジャパン、㈱ゴルフジョイ、日清ファイナンス㈱などの連結子会社がこれらの事業を展開しています。これらの事業を通じて、日清オイリオグループは幅広い分野で事業活動を行っています。
経営方針
日清オイリオグループは、中期経営計画「Value Up+」を推進しており、2021年度から2024年度までの期間を対象としています。この計画では、顧客との接点を強化し、多様な価値を創造し続ける企業グループへの変革を目指しています。具体的には、マーケティング、テクノロジー、グローバリゼーションを基調とし、共有価値の創造(CSV)を成長ドライバーに据えています。同社は、「生きるエネルギー」をすべての人にお届けすることを目標に掲げ、健康的で幸福な「美しい生活」の提案・創造に注力しています。
経営目標として、2024年度には営業利益170億円、ROE8.0%、ROIC4.6%を目指しており、資本効率性の改善も重要な目標としています。また、積極的な投資を行い、油脂加工技術の強化や生産能力の拡充、スマートファクトリー化などに取り組んでいます。さらに、従業員の健康経営やサプライチェーンの持続可能性にも注力し、環境課題への対応や人権尊重の取り組みを進めています。
同社は、BtoC、BtoB、BtoBtoCの各領域での売上拡大を目指し、油脂の価値向上や付加価値商品の拡販、健康エビデンスの確立などに取り組んでいます。また、国内外での販売拡大や共創の取り組みを通じて、多様な価値を創造し、持続可能な社会の実現に貢献していく方針です。