事業内容
石油資源開発は、探鉱・開発(E&P)事業、インフラ・ユーティリティ事業、その他の事業を主軸に展開しています。同社とその22の子会社、20の関連会社は、国内外で多岐にわたる事業を手がけています。
E&P事業では、日本国内での原油・天然ガスの生産に加え、北米、欧州、中東、東南アジア、ロシアでの探鉱・開発活動を行っています。特に、北米ではJapex (U.S.) Corp.、欧州では英領北海のJAPEX UK E&P Ltd.、中東ではイラクのガラフ油田で㈱ジャペックスガラフが活動しています。東南アジアとロシアでは、Energi Mega Pratama Inc.やサハリン石油ガス開発㈱などの関連会社を通じて事業を展開しています。
インフラ・ユーティリティ事業では、国産天然ガスと輸入LNGを基に、気化ガスの製造・販売を行っています。相馬LNG基地や新潟基地でのLNG気化、800km超のガスパイプライン網を通じた販売、タンクローリーやタンクコンテナを利用したLNGサテライト供給などがあります。また、福島ガス発電㈱(FGP)を通じて発電事業も手がけています。
その他の事業としては、エスケイエンジニアリング㈱が坑井の掘削・改修作業を、㈱物理計測コンサルタントが物理検層・マッドロギング作業を、㈱地球科学総合研究所が物理探鉱作業を請け負っています。さらに、㈱ジャペックスエネルギーはLPGや石油製品の販売を行っています。
これらの事業を通じて、石油資源開発はエネルギー供給の安定化と新たなエネルギー源の開発に貢献しています。
経営方針
石油資源開発は、1955年の創業以来、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産・販売を中心に、エネルギー供給に貢献してきました。同社は、世界的な脱炭素化の進展を踏まえ、「JAPEX2050」と「JAPEX経営計画2022-2030」を策定し、カーボンニュートラル社会実現に向けた成長戦略を推進しています。
「JAPEX2050」では、2050年に向けて自社操業のGHG排出量をネットゼロにする目標を掲げています。これには、CO2圧入・貯留技術の事業化や、再生可能エネルギープロジェクトへの参画拡大、石油・天然ガスの安定供給を継続しつつ、脱炭素技術の併用を図る取り組みが含まれます。
「JAPEX経営計画2022-2030」では、収益力強化と2030年以降を見据えた事業基盤の構築を目指しています。具体的には、E&P分野、インフラ・ユーティリティ分野、カーボンニュートラル分野における重点項目の推進を通じて、資本コストに見合う利益水準の達成と株主還元の強化を目標としています。また、キャッシュイン5,000億円のうち、4,500億円を成長投資に、500億円を株主還元に配分する計画です。
石油資源開発は、これらの戦略を着実に遂行することで、2050年カーボンニュートラル社会実現への貢献と、総合エネルギー企業としての成長と企業価値のさらなる向上を目指しています。