事業内容
九州旅客鉄道株式会社は、九州全域を中心に運輸サービス、不動産・ホテル、流通・外食、建設、ビジネスサービスの5つの事業セグメントを展開しています。
運輸サービスグループでは、九州の主要都市を結ぶ鉄道ネットワークを有しており、新幹線2路線、幹線8路線、地方交通線13路線の合計23路線を運営しています。また、バス事業も行っています。
不動産・ホテルグループでは、九州の主要都市にある駅ビルの管理運営や、「RJR」ブランドのマンション賃貸、「MJR」ブランドの分譲マンション販売、宿泊特化型ホテルの運営などを手がけています。
流通・外食グループでは、土産専門店「銘品蔵」やコンビニエンスストア「ファミリーマート」などの小売業、ファーストフード店などの飲食業を展開しています。
建設グループでは、鉄道関連の土木・軌道・建築工事やメンテナンスを主体に、官公庁工事や民間工事も手がけています。
ビジネスサービスグループでは、建設機械の販売・レンタル事業を行っています。
このように、九州旅客鉄道は九州全域にわたる多様な事業を展開し、地域の基幹的な交通インフラを支えるとともに、地域の魅力向上にも貢献しています。
経営方針
九州旅客鉄道株式会社は、「安全とサービスを基盤として九州、日本、そしてアジアの元気をつくる企業グループ」の実現を目指す「2030年長期ビジョン」を掲げています。
この実現に向けて、同社は2つの重点方針を定めています。1つ目は、ターミナル駅周辺やその沿線において、複合的な価値を提供し「住みたい・働きたい・訪れたい」まちの構築を目指す「価値観の変化を捉えた"豊かな生活を実現する"まちづくり」の推進です。2つ目は、環境、地域経済、地域社会への貢献領域の拡大を目指す「九州の持続的な発展に貢献する領域の拡大」です。
2023年3月期からの「JR九州グループ中期経営計画2022-2024」では、この3ヵ年を早期の成長軌道への復帰を図る重要なステージと位置づけ、3つの重点戦略に取り組んでいます。
1つ目は「事業構造改革の完遂」で、鉄道事業やホテル事業の収支改善に加え、流通・外食事業やグループ内外への建設事業の強化などに取り組みます。2つ目は「豊かなまちづくりモデルの創造」で、西九州エリアや福岡エリアでの複合開発を推進するほか、MaaSの展開などにも注力します。3つ目は「新たな貢献領域での事業展開」で、BtoB事業やBtoG事業の強化を図り、事業の持続性向上を目指します。
さらに、戦略実行を担う人材の育成や、グループ一体での推進体制の強化にも取り組んでいます。
このように、九州旅客鉄道は、地域の特性を活かしたまちづくりと事業ポートフォリオの強化・拡大により、九州の持続的な発展に貢献していく戦略を推進しています。