事業内容
加藤産業株式会社(以下、同社)とそのグループ企業は、食品卸売業を中心に、物流やその他のサービスを提供する多岐にわたる事業を展開しています。同社グループは、加藤産業株式会社を含む子会社40社と関連会社2社から構成されており、事業内容は大きく分けて以下のセグメントに分類されます。
1. 常温流通事業:加藤産業は加工食品の卸売を主に行い、カトー菓子株式会社や株式会社植嶋は菓子の卸売を、和歌山産業株式会社や兵庫興農株式会社(2023年10月1日付で株式会社グリーンウッドファクトリーに商号変更)は同社グループで販売する商品の一部を製造加工しています。
2. 低温流通事業:ケイ低温フーズ株式会社が低温食品の卸売を担当しています。
3. 酒類流通事業:三陽物産株式会社、ヤタニ酒販株式会社、エス・エイ・エスジャパン株式会社、カトー酒販株式会社が酒類の卸売を行っています。
4. 海外事業:Lein Hing Holdings Sdn.Bhd.やKato Sangyo Malaysia Sdn.Bhd.など、海外の複数の企業が加工食品を中心に卸売を行っています。
その他の事業として、マンナ運輸株式会社、カトーロジスティクス株式会社、沖縄ロジスティクス株式会社が物流業務を、加藤不動産株式会社が保険代理店業務を、株式会社アドバンス・キッチンが飲食業フランチャイズ加盟店の運営を行っています。また、加藤SCアジアインベストメント株式会社は海外の関係会社の統括・管理・運営をしています。
さらに、2023年10月には菓子卸売事業の中間持株会社として加藤菓子ホールディングス株式会社を設立し、シンガポールの食品卸売会社Teo Soon Seng Pte.Ltd.を子会社化するなど、同社グループは事業の拡大と多角化を進めています。
経営方針
加藤産業株式会社(以下、同社)とそのグループ企業は、食品の安全性追求と流通効率化を通じて、豊かな食生活の提供をミッションとして掲げています。同社は、食品流通業界の厳しい経営環境の中で、人口減少や消費者の生活スタイルの変化などの課題に直面しています。これに対応するため、同社は「食のインフラになる」「食のプロフェッショナルになる」「食のプロデューサーになる」という3つの長期ビジョンを掲げ、成長を目指しています。
具体的には、商品、情報、ロジスティクスの総合力を発揮し、生活者の豊かな食生活を支える基盤を作ること、食品流通に携わるプロとして知識とスキルを磨き、生活者に豊かな食生活を提供すること、そして生活者が豊かな食生活を実現するために「つなぎ」を実現し、「食」が持つ価値を創造することを目標にしています。
同社は、デジタル技術の活用を含め、取引先との関係強化や提案型営業の推進、自社ブランド商品の拡売を通じて収益の確保を図ります。また、物流費をはじめとした諸経費の抑制や経営の効率化を進めることで、厳しい経営環境に対応します。海外事業においては、特にマレーシア、ベトナム、シンガポールでの食品流通事業の強化を進め、アジア地域における事業拡大を目指しています。
さらに、社員教育や与信管理の強化、事業継続計画(BCP)の策定・整備など、組織の強化とリスク管理にも注力しています。また、サステナビリティ基本方針の定めやサステナビリティ委員会の設置を通じて、持続可能な社会の実現に貢献し、同社グループの持続的成長を目指しています。