事業内容
川西倉庫は、国内外の物流を支える多岐にわたる事業を展開しています。同社グループは、川西倉庫を含む9社で構成され、主に国内物流事業と国際物流事業を中心に事業を行っています。
国内物流事業では、倉庫業を核としています。これには、貨物の保管や荷役業務が含まれ、保管料や荷役料を収受しています。関連会社には川西ファインサービス株式会社や川西港運株式会社があります。また、港湾運送業務や貨物運送取扱業務も手掛け、港湾での船積みや陸揚げ作業、荷主からの依頼に基づく運送取次ぎなどを行っています。これらのサービスは、株式会社メイサクや株式会社マルカ陸運といった関連会社を通じて提供されています。さらに、通関業務や流通加工業務、物流関連施設の賃貸なども行っており、これらのサービスを通じて物流の効率化を図っています。
国際物流事業では、国際運送取扱業を中心に展開しています。荷主の依頼に応じて、陸海空の輸送手段を組み合わせた国際間の複合輸送サービスを提供しており、運賃や料金を収受しています。この事業は、KAWANISHI LOGISTICS (S) PTE. LTD.やTHAI KAWANISHI LIMITED、KAWANISHI LOGISTICS (AMERICAS) INC.など、海外の関連会社を通じて行われています。また、海外での倉庫業務も手掛け、PT KAWANISHI WAREHOUSE INDONESIAがその一例です。
その他の事業としては、太陽光発電による売電事業、不動産の賃貸事業、物流資材の販売事業などがあり、これらも川西倉庫グループの収益源となっています。これらの事業を通じて、川西倉庫は国内外の物流ニーズに対応し、幅広いサービスを提供しています。
経営方針
川西倉庫は、長期ビジョン「KAWANISHI2030」と中期経営計画「Vision2024物流イノベーションへの挑戦」を軸に、物流業界における革新的な成長を目指しています。同社は、顧客サービスの向上、財務体質の健全化、そして社会的要請に応える環境に優しい物流サービスの提供を基本方針として掲げています。
具体的な基本戦略として、既存事業の拡大・強化に注力しています。これには、物流センターの機能拡充やスマート倉庫の開発、物流サービスの強化、運送部門の内製化、海外物流業務の強化などが含まれます。また、成長に向けた戦略的投資として、次世代型荷役機械装置や業務効率化ツールの検討、次世代型物流倉庫の建設地・規模の検討、SDGsやカーボンニュートラル実現に向けた取り組みなどを進めています。
社内体制の強化も重要な施策の一つです。オフィスワークの改革、RPAなどの省人化システムの導入、コンプライアンスの強化、競争力強化のためのシステム化推進、営業体制の強化、ダイバーシティへの対応、人財戦略の強化、社内教育体制の充実など、幅広い取り組みを通じて、組織の基盤を強化しています。
これらの戦略は、川西倉庫が直面する労働力不足、新技術の活用、国際経済の変動などの経営環境の変化に対応し、持続可能な成長を実現するためのものです。同社は、これらの取り組みを通じて、2024年度までの中期経営計画の目標である連結営業収益260億円、連結営業利益12億円の達成を目指しています。