事業内容
鴻池運輸は、運輸業を基盤に多岐にわたる事業を展開している企業です。同社グループは、鴻池運輸を含む関係会社66社(うち連結子会社49社)で構成されています。同社の事業は大きく分けて、複合ソリューション事業、国内物流事業、国際物流事業、その他の事業の4つのセグメントに分類されます。
複合ソリューション事業では、素材産業分野から消費産業分野、航空産業分野、医療産業分野に至るまで、顧客企業の事業活動における各種工程の業務請負を行っています。これには、生産工程から流通工程、特殊業務まで、同社グループの人材や設備、業務ノウハウを活用した複合的なサービスが含まれます。
国内物流事業では、冷凍・冷蔵倉庫やドライ倉庫を拠点とした定温物流業務や一般物流業務を提供しています。これには、商品の保管から流通加工、配送までのスムーズな物流サービスが含まれます。
国際物流事業では、国内外での海上貨物、航空貨物取扱業務や輸出入貨物の倉庫業務等を実施しており、顧客の海外事業展開に必要なサポートを提供しています。これには、フォワーディング業務や港湾倉庫の運営、海外での定温物流業務などが含まれます。
その他の事業セグメントでは、ソフトウェア開発及び保守業務、情報処理受託業務などを営んでいます。これらの事業を通じて、鴻池運輸は顧客の多様なニーズに応える幅広いサービスを提供しています。
経営方針
鴻池運輸は、2030年ビジョン「技術で、人が、高みを目指す」を掲げ、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。同社は、人の成長が企業価値向上に不可欠と捉え、従業員一人ひとりが能力を磨き、真価を発揮できる環境整備に注力しています。また、長年蓄積されたノウハウと幅広い技術を活用し、業務改善・改革に取り組むことで、従業員の成長を促進しています。
2030年ビジョンの実現に向け、同社は「高み」を目指すための3つの指針を設定し、これらを具現化することで、目標達成を目指しています。財務目標としては、営業利益250億円、ROE10%以上、売上高4,500億円を設定しており、これらは売上高に偏った成長を追うのではなく、創意工夫による高い利益成長を図ることを意図しています。さらに、サステナビリティの観点から「環境」「人」「技術」の非財務目標も掲げています。
中期経営計画では、2023年3月期から2025年3月期までを対象期間とし、同社グループの強みである人と技術のシナジーを活かし、さらなる収益力伸長と企業価値の向上を目指しています。重点事項としては、「革新への挑戦」「安全・安心の追求」「サステナビリティの追求」「収益力の向上」を定め、これらの取り組みを進めることで、中期経営計画の確実な達成を目指します。
鴻池運輸は、事業環境の変化に対応しながら、人と技術の力を結集し、新たな価値を創造することで、2030年ビジョンの実現に向けた成長戦略を推進しています。