事業内容
日鉄ソリューションズは、情報サービスを単一の事業セグメントとして展開していますが、提供するサービスの種類に応じて「業務ソリューション」と「サービスソリューション」に分類されています。業務ソリューションでは、顧客のニーズに応えるために、業種・業務に関する豊富な知識と経験を基に、システムライフサイクル全体でのソリューションを提供しています。これには、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、中期的な企業戦略・IT戦略・DX戦略の策定、新規事業の企画・立上げ、組織変革の支援などが含まれます。
サービスソリューションでは、ミッションクリティカルな要求に応えるITインフラソリューションとアウトソーシングサービスを提供しています。これには、プラットフォーム構築技術と高度な運用ノウハウを組み合わせたITインフラソリューション、日本製鉄㈱向けの生産管理システム等の運用管理とフルアウトソーシングサービスが含まれます。
また、同社は金融ソリューションや公共公益ソリューションも手がけており、金融ビジネスの世界で競争優位に立つための戦略的なソリューションや、社会公共分野でのトータルなITソリューションを展開しています。これには、中央省庁向けの高度なセキュリティ技術を活用したネットワーク基盤の構築や、デジタル庁が進める政府のDX化への取り組み、宇宙・防衛領域向けのデータ受信・解析・配信システムなどが含まれます。
日鉄ソリューションズは、これらのサービスを通じて、情報システムに関する顧客の幅広いニーズに応えています。
経営方針
日鉄ソリューションズは、2021-2025年度の中期経営計画を軸に、デジタル社会の到来に向けた成長戦略を推進しています。同社は、日本企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の本格展開を見据え、顧客との関係性を深化させながら、DX推進に伴うニーズを最大限に獲得し、事業拡大を目指しています。この中期計画では、デジタル製造業、プラットフォーマー支援、デジタルワークプレースソリューション、ITアウトソーシングの4つを注力領域と定め、経営リソースを積極的に投入しています。
成長戦略の一環として、同社は事業基盤強化投資とDX加速投資に500億円から750億円、100億円から150億円をそれぞれ割り当て、M&Aを含む投融資にも注力しています。これらの投資を通じて、DX推進、注力領域の成長加速、生産構造強化を目指しています。
また、サステナビリティ経営の推進にも力を入れており、ITを通じた社会課題の解決、社会インフラとしてのITサービスの安定供給、多様な人材が活躍できる場の創出、環境負荷低減、信頼される社会の一員としてのガバナンス/コンプライアンス追求を5つのマテリアリティとして掲げています。
リスクマネジメントの徹底も同社の重要な取り組みであり、システム構築プロジェクト、サービスビジネス、情報セキュリティ、労務管理におけるリスクへの対応に注力しています。これには、リスクの早期発見・対応、リスクモニタリングの強化、重大障害発生時の訓練実施、情報セキュリティ対策の強化などが含まれます。
経営体制の充実にも努めており、意思決定の迅速化、取締役会の経営に対する監督機能の強化、コーポレート・ガバナンスの一層の充実を目的として、「監査等委員会設置会社」を採用しています。これにより、経験・識見・専門性のバランスやジェンダー・国際性等多様性を考慮した最適な構成を目指しています。
日鉄ソリューションズは、これらの戦略を通じて、持続的な成長と高い収益力の実現を目指し、豊かな社会づくりに貢献していく方針です。