事業内容
沿革・会社概要
プロルート丸光は創業120年を超える老舗衣料・ビューティー・ヘルスケア企業。明治33年(1900年)、大阪市西区靱町に「前田利右衛門商店」として創業された。大正8年(1919年)に「洋反物だより」と題したダイレクトメールで通信販売を開始。1946年には繊維雑貨問屋「丸光商店」に屋号を変更し、戦時中に縮小していた営業業務を再開した。
1959年、セルフサービス方式による「総合衣料品前売現金問屋」へ業態転換を図った。1971年にはオンライン・コンピュータを導入し、単品管理(ユニット・コントロール)体制を構築する。1983年に現在の「プロルート丸光」に社名を変更した。
1984年に業界初のキャッシュレス仕入れカード「プロルートカード」システムを開発。1988年、日本証券業協会に店頭銘柄として登録、株式を公開する。現在では総合衣料卸売事業やコスメティック製品製造、ヘルスケア、プライベートブランド開発やOEM・ODM、B to B プラットフォーム、小売やエンターテイメントに至るまで多岐にわたる事業を展開している。
製品・サービス
プロルート丸光グループは、プロルート丸光と連結子会社であるサンマール及びSanko Adovanceにより構成される。各種衣料品、寝具・インテリア、服飾雑貨等の販売を主な業務としている。報告セグメントは、「卸売事業」、「小売業」、「エンターテイメント事業」の3セグメントだ。
卸売事業
「卸売事業」では、「プロルート丸光」が各種衣料品、寝具・インテリア、服飾雑貨等の卸売り販売を行っている。
小売事業
「小売事業」では、2005年に子会社化した「サンマール」が紳士服ブランド『ケントハウス』の販売を中心に小売店舗を展開している。商品仕入れはプロルート丸光グループ外から行っているが、一部はプロルート丸光から仕入れている。
エンターテイメント事業
「エンターテイメント事業」では、2020年に子会社化した「Sanko Adovance」がコンサートグッズの製造管理及びアーティストのブランディングやイベント・グッズ企画立案等のコンサルティング業務を行っている。
経営方針・経営指標
プロルート丸光は「成長を目指す小売店の方々に、活きた市場を反映した半歩先の商品を提供するため、創造的メーカーとともにたえず挑戦する問屋である。」を基本理念に掲げている。その上で、小売業にとって魅力的な商品、機能、企業文化等を有する卸売り事業を中核に、小売業、消費者、取引先、株主等、全てのステークホルダーに満足してもらえる企業グループを目指している。
経営指標としては、プロルート丸光グループは収益性を重視し、「売上高経常利益率」を重要な指標としている。売上の拡大、利益率の確保及び効率的運営を推進し、指標の向上を図るとしている。
中長期的な経営戦略
基幹となる卸売り事業では、事業構造改革の実施によって、筋肉質な経営体質を構築する。並びに「商品」、「顧客ニーズ」、「貿易」、「EC事業」における革新的な取り組みを図り、新たな顧客、市場創出を目指す。
小売事業、エンターテイメント事業を含むグループ全体では、人的資源交流等、その結びつきを深めて相乗効果を発揮し、持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでいく方針だ。
経営環境と対処すべき課題
今後の見通しとして、新型コロナウイルス感染症の終息が見通せない中、衣料品に対する消費者の買い控え傾向が大きく、取り巻く経営環境は引き続き厳しい状況が続くと予想しているという。このような状況下、プロルート丸光グループは事業構造改革と新たな施策に取り組んでいく方針だ。
プロルート丸光グループは、2019年度において、拠点集約や人員最適化によるコスト削減に取り組んだ。しかし、自然災害や天候不順、新型コロナウイルス感染症拡大防止による消費の低迷により2017年度より2期連続で営業外損失を計上した。並びに、継続して営業活動によるキャッシュフローがマイナスになっていることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しているとの認識だという。
プロルート丸光グループは、このような状況を早期に解消するために、主力の卸売り事業を中心に組織改革による収益管理の強化及び事業改革によるインストアシェアの拡大を図る。新規事業にも注力し持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでいく方針だ。