事業内容
近鉄百貨店グループは、近鉄百貨店を含む子会社6社で構成され、多岐にわたる事業活動を行っています。主要な事業セグメントには、百貨店業、卸・小売業、内装業、不動産業があります。
百貨店業では、近鉄百貨店と近鉄友の会が中心となり、前払式の商品売買の取次ぎを含む各種サービスの提供を行っています。卸・小売業においては、シュテルン近鉄が輸入自動車の販売を、ジャパンフーズクリエイトが食料品の製造・販売をそれぞれ担当しており、近鉄百貨店はこれらの企業から商品を仕入れたり、販売の取次ぎを行っています。
内装業は、近創が主に担当し、近鉄百貨店は近創に内装工事等の発注を行っています。不動産業では、近鉄百貨店が保有する物件の賃貸業務を主に行っています。
その他の事業としては、近畿配送サービスが運送業を営んでおり、近鉄百貨店はこの企業に業務の委託を行っています。
これらの事業活動を通じて、近鉄百貨店グループは多様なニーズに応えるサービスを提供し、幅広い分野で事業を展開しています。
経営方針
近鉄百貨店グループは、顧客の生活を豊かにすることを目指し、創造と革新を重視した成長戦略を推進しています。同社は、顧客第一の精神を基に、魅力的な店舗作りと幅広い商品の提供を通じて、すべてのステークホルダーの期待に応えるとともに、地域の発展に貢献することを経営方針として掲げています。
中期経営計画では、「豊かなくらしと価値ある生活文化の創造」を目標に掲げ、ESG方針に基づいた経営戦略を柱としています。これにより、社会課題の解決と地域社会及び企業の持続的成長を目指しています。具体的には、2030年に向けた長期ビジョンとして、「くらしを豊かにするプラットフォーマー」となることを目指し、沿線生活経済圏における「モノ・コト・サービス」の提供を強化しています。
また、事業ポートフォリオの変革を進め、百貨店事業から商業ディベロッパー事業への転換を図り、新規事業の戦略的拡大を目指しています。この変革により、2030年には新たな成長事業が事業構成の50%を占めることを計画しています。
基本方針としては、あべの・天王寺エリアの魅力最大化、地域中核店・郊外店のタウンセンター化、百貨店の強みの収益事業化、成長を支える機能と基盤の強化を挙げています。これらの方針に基づき、顧客満足度の向上と沿線の生活経済圏での消費シェア最大化を目指しています。
近鉄百貨店グループは、これらの戦略を通じて、不確実性の高い経済環境の中でも、持続可能な成長を目指し、地域社会の発展に貢献していく方針です。