事業内容
三陽商会とそのグループ企業は、衣料品および繊維製品の製造・販売を中心に事業を展開しています。同社グループは、三陽商会本体と3つの子会社で構成されており、アパレルを核とするファッション関連事業を単一のセグメントとしています。
具体的には、三陽商会自体が衣料品の製造・販売を手掛けています。また、子会社の㈱サンヨーソーイングは衣料品の縫製加工を行い、これらの製品を商社を通じて三陽商会に納入しています。さらに、海外での生産支援業務は、上海三陽時装商貿有限公司が担当しており、グローバルな生産体制のサポートを行っています。ライセンス管理に関しては、エコアルフ・ジャパン㈱が日本国内での商標権の独占使用権を三陽商会に許諾しており、ブランド管理の重要な役割を果たしています。
これらの事業構造は、ファッション産業における総合的なサービス提供を可能にし、製造から販売、ブランド管理に至るまで一貫したビジネスモデルを構築しています。三陽商会グループは、これらの事業を通じて、高品質な衣料品の提供を目指しています。
経営方針
三陽商会は、アパレル業界において品質を重視した商品作りと消費者満足を基本に、美しく豊かな生活文化の創造を目指しています。同社は、紳士服・婦人服及び装飾品の製造販売を収益源とし、営業利益の拡大を目標に掲げています。特に、売上総利益率、販売費及び一般管理費率、営業利益率に重点を置き、株主持分に対する投資収益の向上(ROE)と株主還元の向上(DOE)を追求しています。
2023年2月期から2025年2月期を対象とした中期経営計画では、売上高625億円、売上総利益率63%、販売費及び一般管理費率56%、営業利益率7%、株主資本配当率2%の達成を目指しています。この計画の下、ブランド戦略、チャネル戦略、マーケティング戦略、EC戦略を推進し、構造改革を通じて確固たる収益基盤の構築を目指しています。
具体的には、基幹ブランドの強化、百貨店や直営店の集客回復、ECプラットフォームの刷新、CRMの精度向上などに取り組んでいます。また、サステナビリティへの取り組みも重要な経営課題として位置づけ、環境配慮型素材への置き換えやサプライチェーン全体での取り組み推進を進めています。
このように三陽商会は、中期経営計画を通じて、高い価値創造力と強靭な収益力を併せ持つエクセレント・カンパニーを目指し、サステナブルな社会の実現に貢献することを目標に掲げています。