事業内容
松風は、歯科材料と機器の総合メーカーとして、幅広い事業を展開しています。同社グループは、株式会社松風を中心に、国内外に18の連結子会社、1の非連結子会社、及び持分法適用関連会社とその他の関係会社を有しています。主な事業セグメントには、デンタル関連事業、ネイル関連事業、そしてその他の事業(工業用研磨材)があります。
デンタル関連事業では、人工歯類、研削材類、金属類、化工品類、セメント類、機械器具類などの製造・販売を行っており、歯科医療分野における幅広いニーズに応えています。このセグメントは、国内外の生産会社や販売会社を通じて、グローバルに事業を展開しています。例えば、滋賀松風や松風プロダクツ京都、海外ではAdvanced Healthcare Ltd.(イギリス)、上海松風歯科材料有限公司(中国)、Merz Dental GmbH(ドイツ)などがあります。
ネイル関連事業では、ネイルケア製品類の製造・販売を手がけており、美容業界における需要に対応しています。この事業は、株式会社ネイルラボをはじめ、Nail Labo Inc.(アメリカ)、台湾娜拉波股份有限公司(台湾)など、国内外で展開されています。
その他の事業としては、工業用研磨材類の製造・販売を行っており、これらの製品は、さまざまな産業分野で利用されています。
松風グループは、これらの事業を通じて、歯科医療から美容、さらには工業用途に至るまで、多岐にわたる分野で製品とサービスを提供しています。
経営方針
松風は、歯科材料と機器の総合メーカーとして、デンタル関連事業を中心に、ネイル関連事業や工業用研磨材事業など幅広い分野で事業を展開しています。同社は、「創造的な企業活動を通じて世界の歯科医療に貢献する」という経営理念のもと、質を重視しつつ量的な成長・拡大を目指し、変化を先取りする積極的な挑戦を行動指針としています。
2012年には、創立90周年を迎えた松風が長期ビジョン「500億円構想」を策定しました。この構想では、海外での成長を重視し、経営資源の海外シフトを進めることで、グループ売上高500億円(内訳:国内売上高170億円、海外売上高330億円)、営業利益75億円(営業利益率15%)を目標としています。このビジョン達成に向け、第一次から第四次までの中期経営計画を策定し、10年間で多くの課題に取り組んできました。
現在、第四次中期経営計画においては、新製品の開発・投入、販売網・販売拠点の整備、国内外学術ネットワークの構築、コストダウンや生産量拡大に対応した生産拠点の再配置、海外生産の拡大、海外展開のための人材育成・確保、資金調達、M&Aの推進、グループガバナンス体制の強化など、中長期にわたる重点課題に取り組んでいます。
また、2024年3月期の目標として、連結売上高315億円、連結営業利益37億円への上方修正を行い、更なる成長に向けた取り組みを加速しています。これらの戦略を通じて、松風は世界の歯科医療への貢献度を高め、中長期的な企業価値の向上を目指しています。