事業内容
河合楽器製作所は、楽器の製造及び販売、教育関連サービス、素材加工、情報関連サービスなど幅広い事業を展開しています。同社グループは、河合楽器製作所を含む23社で構成され、各事業は密接に連携しています。
楽器教育事業では、ピアノや電子楽器、管弦打楽器などの販売、音楽教室や体育教室の運営、楽器の調律や修理サービスを提供しています。国内では、直営店や販売代理店を通じて製品を販売し、㈱全音楽譜出版社や㈱カワイ友の会などの子会社が楽譜の出版や楽器の販売を行っています。海外では、カワイアメリカコーポレーションやカワイヨーロッパGmbHなどの子会社を通じて製品を販売し、音楽教室の運営も行っています。
素材加工事業では、電子電気部品や自動車部品用の金属材料加工、防音室や音響部材の製造販売を手がけています。カワイ精密金属㈱や㈱カワイハイパーウッドなどの子会社が製造を担当し、河合楽器製作所が販売を行っています。
その他の事業として、情報関連事業では㈱カワイビジネスソフトウエアがIT機器の販売・保守やコンピュータソフトウェアの開発・販売を、㈱カワイアシストが金融関連事業や保険代理店事業を展開しています。
これらの事業を通じて、河合楽器製作所グループは、楽器製造の伝統を守りつつ、教育や素材加工、情報技術の分野で幅広いサービスを提供しています。
経営方針
河合楽器製作所は、その長期ビジョン「100年ブランドの確立」を目指し、第7次中期経営計画「Resonate 2024」を推進しています。この計画は、2023年3月期から2025年3月期までの3年間にわたり、楽器製造の伝統を守りながら、新たな事業環境に適応し、堅実な成長を目指すものです。特に、ピアノ製造において世界一を目指すと共に、顧客満足度の追求、音楽文化の発展を通じて企業価値とブランド力の向上を図ります。
同社は、顧客接点の進化、需要拡大領域の強化、コスト増への対応という重点戦略を掲げています。これにより、顧客購買行動の変化に適応したプロモーション政策の強化、製品ラインナップの拡充、生産性の向上と販売価格の適正化を進めています。
また、楽器教育事業では、ブランド力の強化、販売力の強化、製品・サービス力の強化、生産力の強化、組織力の強化を基本戦略としています。これにより、KAWAIブランドの更なる強化、高付加価値化とシェアアップの追求、ピアノメーカーならではの技術を生かした顧客満足度の絶え間ない探求を目指しています。
素材加工事業では、金属事業と音響事業の強化を図り、新規品の受注拡大、生産性向上のための設備投資加速、個人用途の拡大と法人市場の開拓を進めています。
これらの戦略を通じて、河合楽器製作所は、楽器製造の伝統を守りつつ、教育や素材加工、情報技術の分野で幅広いサービスを提供し、持続的な成長を目指しています。