事業内容
ニチハは、自社および13の子会社から成るグループ企業で、主に外装材事業を中心に展開しています。この事業では、窯業系外装材の製造販売を行っており、ニチハマテックス株式会社、高萩ニチハ株式会社、八代ニチハ株式会社、ニチハ富士テック株式会社が製造した製品の大部分をニチハが仕入れて販売しています。また、株式会社チューオーが製造する金属系外装材や外装用付属部材もニチハが販売しています。さらに、窯業系外壁材の加工はニチハボード加工株式会社に委託しています。
海外では、Nichiha USA, Inc.が米国で窯業系外装材の製造販売を行い、ニチハ装飾建材(嘉興)有限公司とニチハ装飾繊維セメント壁板(嘉興)有限公司が中国で製造し、その大半をニチハ及び米国子会社で仕入れて販売しています。ロシアでは、NICHIHA RUS LLCがニチハ製品の販売を手掛けています。
その他の事業として、繊維板事業ではニチハマテックス株式会社が繊維板を製造し、工事事業では外装テックアメニティ株式会社が主にニチハ製品を使用した外装工事を行っています。FP事業では、株式会社FPコーポレーションがウレタン断熱パネルの製造販売、注文住宅販売及び住宅リフォームを展開しています。また、ニチハエンジニアリング株式会社は、ニチハグループの製造事業に関連する営繕、清掃、産廃業務等を行っています。これらの事業を通じて、ニチハは幅広い建材関連のニーズに応える製品とサービスを提供しています。
経営方針
ニチハは、その中期経営計画(2021年4月〜2024年3月)を通じて、自己資本当期純利益率(ROE)を10%程度にすることを目標としています。この目標達成のために、販売拡大とコスト削減による利益の最大化、資本効率の適正化に注力しています。しかし、2024年3月期の目標達成は困難である見込みです。ニチハは、投資家に対して海外事業や国内非住宅事業の成長性を理解してもらうため、IR活動を通じて情報開示の充実を図っています。
ニチハの成長戦略は、生産能力の大幅増強、海外市場開拓、非住宅市場開拓、金属事業拡大、そしてESG取り組みの強化に焦点を当てています。生産能力は、国内外の新工場稼働により約20%アップする計画です。海外では、米国新工場の稼働開始により、主力商品の生産・供給能力が大幅に増強され、新たな販路の開拓を進めています。非住宅市場では、顧客ニーズに即した工法の開発や商品のデザイン性、環境性能のアピールにより市場開拓を進めています。金属事業では、新商品の開発や市場の開拓を通じて事業拡大を目指しています。また、ESG取り組みとして、CO2排出量の削減目標を掲げ、環境負荷軽減に向けた取り組みを強化しています。
これらの戦略を通じて、ニチハは持続的な成長を目指し、株主、取引先、社員など全ての関係者と共に栄えることを経営の指針としています。