事業内容
NISSHA株式会社およびそのグループ会社(連結子会社62社、関連会社3社)は、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。主要な事業内容は、産業資材、ディバイス、メディカルテクノロジーの3つのセグメントに分類されます。
産業資材セグメントでは、IMD(In-Mold Decoration)、IML(In-Mold Labeling)、IME(In-Mold Electronics)、転写箔、射出成形、蒸着紙、サステナブル成形品などの製品を提供しています。これらは、自動車や家電製品の装飾部品、機能性部材などに使用されます。NISSHA USA, Inc.、Nissha Europe GmbH、Nissha Korea Inc.など、世界各地の子会社を通じて事業を展開しています。
ディバイスセグメントでは、フィルムタッチセンサー、フォースセンサー、ガスセンサーなどの製品を手がけています。これらは、スマートフォンやタブレット、家電製品、産業機器などに幅広く応用されています。NISSHAプレシジョン・アンド・テクノロジーズ㈱やNissha Vietnam Co., Ltd.などが、このセグメントの主要な関係会社です。
メディカルテクノロジーセグメントでは、低侵襲医療用の手術機器や医療用ウェアラブルセンサーなどの開発製造受託(CDMO)および自社ブランド品の製造・販売を行っています。Nissha Medical International, Inc.やGraphic Controls Holdings, Inc.などが、このセグメントにおける主要な関係会社です。
これらの事業を通じて、NISSHAは多様な産業に対して高付加価値な製品とサービスを提供し、グローバルな事業展開を進めています。
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経営方針
NISSHA株式会社は、その長期ビジョンとして「サステナビリティビジョン」を掲げ、2030年に向けた目標を定めています。同社は、多様な技術と人材能力の結集・融合を通じて、メディカル、モビリティ、環境といったグローバルな社会課題の解決に貢献し、人々の豊かな生活の実現を目指しています。具体的には、医療課題の解決、安全・快適なモビリティの実現、循環型社会への貢献を目標としており、2050年のカーボンニュートラル達成に向けたCO2排出量の削減も進めています。
経済価値の創出においては、売上高3,000億円(うち1,500億円がメディカル分野)、ROE15%、営業利益率12%を目指しています。これを実現するために、第8次中期経営計画(3カ年)を2024年1月から運用し、安定的な成長と資本効率性の向上を志向しています。医療機器、モビリティ、サステナブル資材などの市場においては、オーガニックな成長とM&Aを通じた事業拡大を目指し、社会課題の解決に資する製品群・サービスの拡充を進めています。また、IT機器市場では、生産体制の最適化を含めた生産性・効率性の改善に取り組んでいます。
さらに、将来の持続的な成長を実現するために、自社開発に限らず業務提携やM&Aを通じて、新たな事業や製品群の開発を加速しています。これらの戦略は、事業機会の創出、リスクの低減、経営基盤の強化、ガバナンスの推進というマテリアリティに基づいており、2030年のあるべき姿を起点にバックキャストして具体的な戦略項目、KPIを設定し、取り組んでいます。