事業内容
スターツ出版は、スターツコーポレーション株式会社の傘下にある企業グループの一員で、メディア部門を担当しています。同社は主に出版とインターネット事業を展開しており、特に書籍コンテンツ事業とメディアソリューション事業の二つのセグメントで事業を行っています。
書籍コンテンツ事業では、「野いちご」、「Berry's Cafe」、「ノベマ!」といった小説投稿サイトの運営を行い、これらのサイトから生まれた作品を「ケータイ小説文庫」、「ベリーズ文庫」、「スターツ出版文庫」、「野いちごジュニア文庫」、「ベリーズコミックス」といった形で書籍化しています。これにより、新たな作家の発掘と読者層の拡大を図っています。
一方、メディアソリューション事業では、東京圏を中心にメディアと予約送客サービス、SNS、リアルイベントを組み合わせたソリューションビジネスを展開しています。具体的には、女性向けライフスタイル誌「オズマガジン」や「オズマガジントリップ」、フリーマガジン「メトロミニッツ」の発行、女性向けポータルサイト「オズモール」の運営などを行っており、これらを通じて多様なメディアコンテンツを提供しています。
これらの事業を通じて、スターツ出版は情報提供とエンターテイメントの提供に努め、幅広い顧客層に対して多様なサービスを展開しています。同社の事業は、書籍コンテンツ事業が売上高比率で約59.8%、メディアソリューション事業が約40.2%を占めており、これら二つのセグメントが同社の主要な収益源となっています。
特集記事
経営方針
スターツ出版は、独自の経営ビジョン「感動プロデュース企業へ」を掲げ、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。同社は、メッセージやストーリーの詰まったコンテンツを創造し、感動の輪を広げることを最大の価値として位置づけ、コンシューマーやクライアントに感動体験と需要創造を提供することに注力しています。
中期経営計画(2022年度~2024年度)において、スターツ出版は「穏やかで伸び伸びとした社員の成長が持続できる企業風土」の構築、「信頼され、時代の変化に応じた商品とサービスの提供」、そして「企業価値の向上とステークホルダーへの喜びの提供」を基本方針としています。これらの方針の下、書籍コンテンツ事業とメディアソリューション事業の二つのセグメントで具体的な成長戦略を展開しています。
書籍コンテンツ事業では、新たなレーベルやサービスの創出、コミック発刊点数の拡大、新レーベルの創刊、小説投稿サイトの進化に注力し、特に男性マーケット(異世界ジャンル)でのポジション確立を重点戦略としています。一方、メディアソリューション事業では、施設予約サービスのデジタルマーケティング強化や、PR・販促ソリューションにおける企画力と編集力の再構築、デジタルマーケティングによる新たなマーケットの開拓に力を入れています。
これらの戦略を通じて、スターツ出版はデジタル化の進展や市場の変化に対応し、読者の嗜好の変化に応じたスピーディーなコンテンツ開発、IPを活用したワンソース・マルチユースの拡大、多様な販売チャネルの開拓、顧客接点の強化に取り組んでいます。また、新型コロナウイルス感染症の影響にも柔軟に対応し、感染拡大の影響を受けにくい書籍コンテンツ事業への経営資源の集中など、状況に応じた戦略を展開しています。