フルヤ金属【7826】 プライム(内国株式)

工業用貴金属製品の製造販売を行い、電子、薄膜、サーマル、ファインケミカル・リサイクル、サプライチェーン支援の各分野で事業を展開。

フルヤ金属【7826】 プライム(内国株式)

工業用貴金属製品の製造販売を行い、電子、薄膜、サーマル、ファインケミカル・リサイクル、サプライチェーン支援の各分野で事業を展開。

事業内容

株式会社フルヤ金属は、工業用貴金属製品の製造および販売を主な事業としています。同社は、プラチナグループメタル(PGM)を中心に、エレクトロニクス、光学ガラス、クリーンエネルギー、環境、医療などの分野で重要な素材を提供しています。これらの貴金属は、耐熱性、化学的安定性、良導電性、触媒活性などの優れた特性を持ち、各産業の発展を支えています。

同社の事業は、「電子」「薄膜」「サーマル」「ファインケミカル・リサイクル」「サプライチェーン支援」の5つのセグメントに分かれています。「電子」セグメントでは、携帯電話のSAWフィルターや光ファイバ増幅器内の光アイソレーター、LED用基板、癌診断装置のシンチレーターなどの製造に使用される酸化物単結晶の育成に用いるルツボを製造販売しています。

「薄膜」セグメントでは、磁気記録媒体や次世代半導体に使用される貴金属スパッタリングターゲットの製造販売を行っています。また、つくば研究開発センターでの薄膜製造プロセスの受託も行っています。「サーマル」セグメントでは、シリコン半導体や化合物半導体の製造における温度測定・制御に使用される熱電対を提供しています。

「ファインケミカル・リサイクル」セグメントでは、触媒向け貴金属化合物や有機EL燐光材向け高純度化合物の製造販売、工業用貴金属のリサイクル・精製受託を行っています。「サプライチェーン支援」セグメントでは、同社製品の受注に関係しない貴金属原材料の販売を行っています。これにより、同社は多様な産業のニーズに応える製品とサービスを提供しています。

経営方針

株式会社フルヤ金属は、科学技術の発展と社会の繁栄に貢献することを企業理念とし、成長戦略を推進しています。同社は、社員を最重要経営資源と位置づけ、社員の育成とコンプライアンスの徹底を重視しています。また、プラチナグループメタル(PGM)に経営資源を集中し、顧客満足の最大化を目指す方針を掲げています。

中長期的な経営戦略として、同社は高付加価値製品の開発や原価低減、貴金属回収技術の向上を重視しています。特に、貴金属回収能力の増強や環境保護、安全対策の強化に注力しています。これにより、持続的な成長を実現し、顧客や株主からの信頼を得ることを目指しています。

同社の経営環境は、デジタル産業の進展やグリーン社会の実現に向けた貴金属素材の需要増加が見込まれています。これに対応するため、同社は加工技術や回収・精製技術の強化を進めています。また、サプライチェーンの強靭化を図り、安定供給を確保することが求められています。

課題としては、高付加価値製品の開発と原価低減、貴金属の安定確保、環境・安全対策のガバナンス体制の構築が挙げられます。これらの課題に対し、同社は営業、開発、製造の各部門が一体となり、製品の差別化と高付加価値化を図るとともに、製造工程の標準化と自動化を進めています。