事業内容
アートネイチャーは、オーダーメイドウィッグの製造・販売を主軸に据えた事業を展開しています。同社グループは、アートネイチャーと連結子会社12社で構成され、オーダーメイドウィッグの製造から販売までを一貫して手掛けています。オーダーメイドウィッグは、顧客の頭部形状を3D型取りシステムで計測し、そのデータに基づいて製造子会社2社(ANフィリピン社、ANMP社)で製造されます。使用される人毛や人工毛髪は、アートネイチャーが一括購入し、子会社に無償提供しています。完成したウィッグは、国内278店舗で顧客に納品されます。
また、女性向け既製品ウィッグは、製造子会社とアジア諸国の製造委託先で製造され、国内のジュリア・オージェ87店舗、NAO-ART38店舗で販売されています。
さらに、アートネイチャーは、前払式特定取引業を営むAN友の会社や、芸能ウィッグ事業を拡大するアート三川屋社など、国内子会社を通じて様々なサービスを提供しています。海外では、中国(ANCN社)、シンガポール(ANSG社)、マレーシア(ANMY社)、タイ(ANTH社)での事業展開を進めています。
新規事業としては、2019年には価格帯の低いウィッグ事業に参入するためNAO-ART社を子会社化し、医薬品販売事業にも進出しています。2020年には医療関連サポート事業に参入するアートメディカル社を設立し、2021年には中空型マイクロニードルの研究開発を行うシンクランド株式会社に出資するなど、新たな事業領域への取り組みを進めています。
経営方針
アートネイチャーは、毛髪関連の悩みを持つ顧客に対して最適な品質とサービスを提供し、毛髪文化の創造を目指しています。同社は、製品開発力の強化、生産体制の整備、カウンセリング・接客・技術等のサービス体制の充実を図り、コンプライアンス体制の強化や企業情報の積極的開示を通じて、ステークホルダーからの信頼と支持を得る経営を目指しています。売上の拡大と効率的な経営を推進し、総合毛髪事業の拡大と収益力や資本効率の向上を目標としています。
中期経営計画「アートネイチャーAdvanceプラン」では、毛髪業界におけるトップブランドの地位を確固たるものにし、「美と健康」に関連する新領域への事業拡大を目指しています。この計画の下、同社は業績や毛髪業界シェアの伸長を図り、新領域の事業を獲得し拡充することで、「次代を切り拓くアートネイチャー」を目指します。
事業ポートフォリオに関しては、経営資源を効率的に活用し、事業を成長させる方針を策定しています。各事業は「効率性」と「成長性」の観点から分類され、経営資源の配分が決定されています。また、事業ポートフォリオの見直しは、中期経営計画の策定や年度の事業計画及び予算案の策定中に取締役会で審議されます。
アートネイチャーは、顧客の数を増やし、新領域の事業を開拓し拡充すること、高水準の人財を安定的に確保し続けること、お客様ニーズへの対応力や本社の企画・経営管理力を向上させることに重点を置いています。これらの取り組みを通じて、中長期的な企業価値の維持・拡大を目指しています。