事業内容
トプコンは、2023年3月31日現在、本社、連結子会社65社、関連会社9社で構成されるグローバル企業です。トプコンは主にスマートインフラ事業、ポジショニング事業、アイケア事業の3つのセグメントで事業を展開しています。
スマートインフラ事業では、トータルステーション(自動追尾、モータードライブ、マニュアル、工業計測用、イメージングステーション)、レイアウトナビゲーター、MILLIMETER GPS、3D移動体計測システム、3Dレーザースキャナーなどの製品を提供しています。このセグメントにおける主要な製造・開発拠点には、トプコン山形、トプコンオプトネクサス、Topcon Optical(Dongguan) Technology Ltd.、ClearEdge3D, Inc.があります。
ポジショニング事業では、測量用GNSS受信機、GNSSリファレンスステーションシステム、土木施工用マシンコントロールシステム、精密農業用マシンコントロールシステムなどを提供しており、Topcon Positioning Systems, Inc.、Topcon Agriculture Canada, Inc.、Topcon Electronics GmbH & Co.KGがこのセグメントの主要な拠点です。
アイケア事業では、3次元眼底像撮影装置、眼底カメラ、ノンコンタクトタイプトノメーター、スリットランプ、手術用顕微鏡などの製品を提供しています。このセグメントにおける主要な製造・販売拠点には、トプコン山形、トプコンオプトネクサス、Topcon Healthcare Solutions, Inc.、Topcon Optical(Dongguan) Technology Ltd.が含まれます。
スマートインフラ事業とポジショニング事業は、事業関連性が高く、対象顧客も類似しているため、製品の販売を相互に行っており、スマートインフラ事業は主に日本及びアジアで、ポジショニング事業は主に北米及びヨーロッパで販売活動を行っています。
経営方針
トプコンは、2023年度を初年度とする新たな中期経営計画「中期経営計画2025」を策定し、実行に移しています。この計画では、「医・食・住の成長市場において、社会的課題を解決し事業を拡大する」という経営ビジョンを掲げています。具体的には、2032年に創立100周年を迎える際に、現状の約2倍の連結売上4,000億円への事業成長を目指しています。
この目標達成に向けて、トプコンは3つの基本戦略を掲げています。第一に、「顧客指向の深化」を通じて、顧客に必要とされる企業であり続けること。第二に、「基盤改革」を進め、持続成長のための効率的な組織を確立すること。そして第三に、「DX加速」により、次の成長事業を創出し続けることです。
これらの戦略の下、トプコンは医療、農業、インフラストラクチャーの各分野で、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進し、社会的課題の解決に貢献しています。例えば、医療分野では、眼疾患の早期発見・治療に貢献する「フルオートスクリーニング機」の活用、農業分野では、IT農業機器や光学センサー技術を用いた「農業の工場化」による生産性向上、インフラストラクチャー分野では、ICT自動化施工技術や3次元計測技術を活用した「建設工事の工場化」による生産性向上と技能者不足解消を目指しています。
また、トプコンはSDGsへの取り組みとしても、これらの技術を活用し、CO2排出量の削減や眼疾患の早期発見・治療に貢献しています。これらの取り組みを通じて、トプコンは持続可能な社会の実現に貢献し、中長期的な成長を目指しています。