事業内容
ナカニシは、自社および子会社24社、関連会社1社で構成されるグループ企業であり、主に歯科医療用機器と一般産業用の切削・研削器の製造・販売を行っています。ナカニシグループは、事業を「歯科事業」「外科事業」「機工事業」の3つのセグメントに分けています。
歯科事業では、治療用ハンドピース、技工用マイクロモーター&ハンドピース、外科用ハンドピース、滅菌器などの製造・販売を手掛けており、NSK-AMERICA CORP.、NSK EUROPE GmbHなど複数の海外子会社が関連しています。
外科事業は、脳神経外科などの外科領域で必要とされる骨切削機器の製造・販売を行っており、このセグメントもNSK-AMERICA CORP.、NSK EUROPE GmbHを含む数社が関与しています。
機工事業では、手作業用グラインダーや機械装着用スピンドルなどの製造・販売をしており、この事業にはNSK-AMERICA CORP.が関連しています。
ナカニシグループは、外科事業の金額的な重要性が増したため、それを独立した報告セグメントとしています。また、従来「その他事業」としていた修理事業を、各該当する事業セグメントに含める方法に変更しています。これらのセグメント区分の変更は、効率的な事業運営と明確な事業戦略の展開を目的としています。
経営方針
ナカニシは、1930年の創業以来、歯科医療、外科医療、一般産業分野において、顧客のニーズに応える新製品の開発と信頼に基づく製品作りを経営の基本方針としています。同社は、品質第一を掲げ、ISO9001およびISO14001の認証を取得し、全社員による品質保証体制と顧客満足を追求しています。また、環境への配慮と欧米市場での販売・サービス強化を通じて、ブランド力の向上を目指しています。
経営指標としては、売上高営業利益率30%の確保を目標に掲げ、市場ニーズに応える新製品の開発とコスト削減による生産性の向上を図っています。中長期的な経営戦略では、歯科事業、外科事業、機工事業を三本柱とし、開発・生産・販売の三位一体の体制強化を継続しています。特に、"NSK"ブランドの価値向上に向け、アフターサービス体制やR&D体制の強化、販売拠点や営業人員、R&D要員、生産能力の増強を図り、事業規模の拡大を目指しています。
経営環境の変化に対しては、物価の高騰や半導体部品の不足などによる不透明な状況が続く中、国内外の経済動向を注視し、グローバルな競争に負けない体制の強化を進めています。具体的な事業戦略として、歯科事業では予防歯科や審美歯科関連製品の拡充、外科事業では迅速な製品改良と消耗品ビジネスの推進、機工事業では成長分野での顧客ニーズに合わせた製品開発を行っています。
ナカニシグループは、これらの戦略を通じて、事業の効率的な運営と明確な事業戦略の展開を目指しており、グローバル市場でのさらなる成長を目指しています。