事業内容
佐鳥電機は、電子部品や電子機器の専門商社として、国内外の電子機器メーカーに対して多様な製品とサービスを提供しています。同社は、17社の子会社(うち16社は連結子会社)と共に事業を展開しており、以下の4つの主要な事業セグメントを持っています。
まず、産業インフラ事業では、産業や社会インフラ向けのシステムソリューションの開発と販売を行っています。このセグメントでは、制御機器やFA・システムユニット製品、自社製品を取り扱い、通信用部品や電子機器の販売も手がけています。
次に、エンタープライズ事業では、国内向けの半導体や電子部品の販売、調達マネジメントサービス、スイッチ製品の開発と販売を行っています。佐鳥パイニックス株式会社や佐鳥SPテクノロジ株式会社などがこのセグメントに属し、ソリューションの提供も行っています。
モビリティ事業では、車載向けの半導体や電子機器の販売、ソリューションの提供、半導体回路の設計を行っています。株式会社スター・エレクトロニクスやSM Electronic Technologies Pvt. Ltd.などがこのセグメントに含まれ、IPやウェハーなども取り扱っています。
最後に、グローバル事業では、海外向けの半導体や電子部品の販売、ソリューションの提供を行っています。TAIWAN SATORI CO., LTD.やHONG KONG SATORI CO., LTD.などがこのセグメントに属し、ユニット製品や自社製品も取り扱っています。
これらの事業セグメントを通じて、佐鳥電機は多様な市場ニーズに応え、グローバルなビジネス展開を進めています。
経営方針
佐鳥電機は、2023年度から「Mission、Vision、Value」を経営の基本方針として掲げています。Missionでは、エレクトロニクスを通じて豊かな社会の実現に貢献することを目指し、Visionでは、産業、インフラ、モビリティ業界における知見を活かし、IoTとデータアナリティクスを成長の原動力とする「サステナビリティソリューションカンパニー」を目指しています。Valueでは、顧客や市場のニーズを迅速に捉え、ビジネスモデルを創造する人材を重視しています。
同社は、2024年度を初年度とする『中期経営計画2026』を策定し、2026年度までに売上高1,800億円以上、営業利益額55億円以上、ROE9.0%以上を目標としています。この計画のもと、モビリティ、産業DX、インド市場への積極的な取り組みを通じて持続的な成長を目指しています。特に、セグメント経営の推進による事業ポートフォリオの最適化や人材投資によるValue人材の創出に注力しています。
さらに、国内外での新事業拡大とラインカードの拡充、ガバナンス改革とPMIによる経営品質の向上、アライアンスとM&Aの推進を通じて、企業価値の向上を図っています。これらの戦略を通じて、佐鳥電機はエレクトロニクス産業の拡大に対応し、持続的な成長と経営効率の改善を目指しています。