事業内容
日本プラストは、自動車部品の製造販売を主軸に展開するグローバル企業です。同社グループは、日本プラストを含む子会社12社と関連会社1社から成り、地域別に日本、北米、中国、東南アジアのセグメントで事業を展開しています。
事業内容は大きく分けて三つの部門に分類されます。まず、安全部品部門では、ステアリングホイールやエアバッグモジュールなどの製造販売を行っており、この部門には北米のニートン・オート・プロダクツやニホンプラストメヒカーナ、中国の中山富拉司特工業有限公司、東南アジアのニホンプラストインドネシアなどが含まれます。
次に、樹脂部品部門では、空調部品やコンソールなどの内装樹脂製品、カバーカウルトップやプロテクターインナーフェンダーなどの外装樹脂製品の製造販売を手掛けています。この部門には、北米のニートン・オート・プロダクツや中国の中山富拉司特工業有限公司、東南アジアのニホンプラストタイランドが関与しています。
最後に、その他事業部門では、自転車用エアバッグやゲーム機用ハンドルの製造販売を行っており、日本プラストと中国の中山富拉司特工業有限公司がこの部門に属しています。加えて、同社は事務処理サービス業務や製品の輸送サービス業務も提供しており、エヌピーサービス株式会社や日本プラスト運輸株式会社がこれらのサービスを担当しています。
このように、日本プラストは自動車部品の製造販売を核としつつ、多岐にわたる事業を展開しており、グローバルな視点で事業を推進しています。
経営方針
日本プラストは、自動車部品業界において、プラスチック技術を核とした製品開発で長年の実績を持つ企業です。同社は、「常に誇り得る商品をつくり、顧客に奉仕し、社会に寄与する」という経営理念のもと、安全で快適な未来を創造することを企業パーパスとして掲げています。2024年3月期からは、新たな長期ビジョン「長期ビジョン2048」を発表し、創業100周年に向けて「すべてのステークホルダーから信頼・期待され、選ばれるオンリーワン企業へ」という目標を設定しています。
このビジョン達成に向け、同社は第6次中期経営計画を策定し、経営基盤の強化に注力しています。具体的には、効率化推進と成長投資を通じて、人財、技術、財務の各面で企業価値の最大化を目指しています。経営目標としては、品質の向上、営業利益率3%の達成、SDGsへの貢献を掲げ、これらを達成するための重点施策として、品質保証体制の強化、技術開発力の強化、収益体質の強化、人的資本の強化、社会的責任の追及を挙げています。
また、安全部品部門と樹脂部品部門を中心に、先進国と新興国の市場ニーズに応じた製品開発と提案を進めています。先進国では、CASEに代表される次世代自動車の開発に対応し、新興国では、コストパフォーマンスに優れた製品を提供することで市場拡大に貢献しています。
日本プラストは、これらの戦略を通じて、厳しい経営環境の中でも安定した成長を目指し、長期ビジョン2048に向けた歩みを進めています。