事業内容
TBKは、自動車部品製造を主軸に展開する企業で、子会社14社及び関連会社2社を含むグループ体制を敷いています。事業は主に日本、アジア、中国、北米において展開され、地域ごとに適した戦略をもとに事業活動を行っています。TBKの事業セグメントは大きく分けて2つあります。
一つ目はブレーキ部門で、小型車から大型トラック・バス用のブレーキの製造販売を行っています。この部門では、日本のティービーアール株式会社や木村可鍛株式会社、中国の香港Full Win Developments Ltd.から部品や原材料を仕入れ、またアジアのタイ国TBKK(Thailand)Co.,Ltd.に部品を納入しています。
二つ目はエンジンコンポーネント他部門で、エンジン冷却用ウォーターポンプや潤滑用オイルポンプの製造販売を手掛けています。これらの製品は、日本の東京精工株式会社やティービーアール株式会社で製造され、TBKが販売しています。また、タイ国TBKK(Thailand)Co.,Ltd.、インド国TBK India Private Ltd.、米国TBK America, Inc.にも部品を納入しています。
さらに、TBKはリターダの製造販売も行っており、日本の株式会社サンテックは工作機械の製造販売をしています。これらの製品は、必要に応じて日本のTBK販売株式会社に納入され、TBK販売株式会社は中国の中国Dongguan TBK Co., Ltd.からブレーキ部門の一部製品を仕入れています。TBKの事業は、これらのセグメントによって支えられており、自動車部品業界における同社の重要な役割を示しています。
経営方針
TBKは、自動車部品製造を中心に展開する企業であり、その成長戦略は、顧客満足度の向上、新領域への挑戦、そしてESG経営の推進に焦点を当てています。同社は、トラック製造業界や建設・産業機械業界において、顧客のニーズに応える提案型の製品開発に注力し、製品の安全性と品質の向上を図っています。これにより、社会に貢献し、企業価値の向上を目指しています。
経営環境の変化に対応するため、2022年4月から第15次中期経営計画を実施しており、企業価値向上、新領域への挑戦、ESG経営に経営資源を集中しています。具体的には、国内市場の縮小や海外への生産シフトに対応するため、既存事業の抜本的な改革や生産体制の再構築を進めています。また、商用車の電動化への先行投資や、アルミ鋳物の量産化、ロボット産業へのソリューション事業展開など、新領域への挑戦を進めています。
ESG経営においては、サステナビリティ経営の重要性を認識し、CO2排出量の削減、多様性のある人材の確保・活用、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでいます。これらの取り組みは、同社が中期経営計画最終年度である2025年3月期に掲げる「連結売上高600億円」「連結営業利益率5%」「ROE8%」という目標財務指標の達成に寄与することが期待されます。
TBKは、これらの戦略を通じて、外部環境の変化に柔軟に対応し、持続可能な成長を目指しています。同社の取り組みは、自動車部品業界における重要な役割を強化し、長期的な企業価値の向上に貢献することでしょう。