事業内容
タチエスは、自動車座席及び座席部品の製造と販売を主軸に事業を展開している企業です。同社グループは、タチエス本体と32の子会社(非連結子会社4社を含む)、および8の関連会社(持分法非適用の関連会社4社を含む)から構成されています。タチエスは、日本国内で自動車座席と座席部品の製造を行い、主に国内の顧客に納入しています。また、商業施設の賃貸業も手掛けています。
北米市場では、TACHI-S Engineering U.S.A., Inc.が営業・開発拠点として機能し、その子会社や関連会社が自動車座席や部品の製造を行い、主に米国内の顧客に製品を供給しています。主な関連会社には、TACHI-S Automotive Seating U.S.A., LLCやTF-METAL U.S.A., LLC、TACHI-S Canada, Ltd.があります。
中南米では、TACHI-S Engineering Latin America, S.A. de C.V.が開発拠点として管理を統括し、同地域の得意先に自動車座席や部品を納入しています。欧州においては、フランスのTACHI-S Engineering Europe S.A.R.L.が営業拠点として機能し、自動車座席部品の製造と欧州内の得意先への納入を行っています。
中国市場では、泰極愛思(中国)投資有限公司が営業・開発拠点として管理を統括し、泰極愛思(鄭州)汽車座椅研発有限公司が開発を担当しています。また、東南アジアでは、TACHI-S (Thailand) Co., Ltd.が管理統括し、同地域内の得意先に自動車座席や部品を製造し納入しています。
このように、タチエスはグローバルに多岐にわたる事業を展開し、自動車産業の座席及び部品製造を中心に事業を行っています。
経営方針
タチエスは、自動車座席及び座席部品の製造と販売を核とする事業を展開しており、その成長戦略は、社会との共生と快適な生活空間の創造を目指すコーポレートビジョンに基づいています。同社は、グローバル・シート・システム・クリエーターとしての地位を確立し、大変革時代における経済的価値と社会的価値の提供を通じて、持続可能な社会への貢献を目指しています。
中期経営計画「Transformative Value Evolution(TVE)」において、2024年度にはROE8%を必達目標とし、10%を目指しています。この計画の下、深化、進化、新化の三つの“シンカ”を通じてイノベーションを推進し、ビジネス領域の拡大を図っています。特に、自動運転や電動化などの技術革新が進む自動車業界において、既存のシートビジネス領域の収益性向上と新たなビジネス領域への積極的な投資を進めています。
成長投資の方針としては、エンジニアリングサービスや異業種との連携、カーメーカーとの共同活動、自動車シート以外のNon-Automotive領域でのビジネス拡大を目指しています。また、カーボンニュートラル実現に向けた再生エネルギーの活用や技術革新にも取り組んでいます。
重点活動方針としては、モノづくり競争力の強化、組織営業力の強化、経営基盤の強化を掲げています。これらの取り組みを通じて、タチエスは「“座る”を追求し人と地球を支える」という存在意義を実現し、グローバル競争に打ち勝ち企業価値の向上を目指しています。