事業内容
サノヤスホールディングスは、2011年にサノヤス・ライド株式会社の完全親会社として設立された持株会社です。同社は、製造業、建設業、レジャーの3つの主要な事業セグメントを持っています。
製造業セグメントでは、サノヤス・エンジニアリング株式会社がショットブラストマシンの製造とメンテナンスを行い、サノヤス精密工業株式会社が産業機械部品や農機、特装自動車用部品の製造と組立を担当しています。また、みづほ工業株式会社と美之賀機械(無錫)有限公司は、乳化・攪拌装置や純水設備、排水処理設備の設計と施工を行っています。サノヤス・エンテック株式会社は、環境装置や医療廃棄物処理装置の製造とメンテナンスを手がけています。
建設業セグメントでは、サノヤス・エンジニアリング株式会社が機械式駐車装置や建設工事用エレベーターの製造とレンタルを行い、サノヤス・エンテック株式会社が空調・給排水・衛生設備の設計と施工を担当しています。ハピネスデンキ株式会社は、大規模施設向けの動力制御盤や分電盤の製造と電気工事を行い、松栄電機株式会社と松栄電気システムコントロール株式会社は通信インフラ向けの配電盤を製造しています。
レジャーセグメントでは、サノヤス・ライド株式会社とサノヤス・ライドサービス株式会社が遊園地の遊戯機械設備の製造とメンテナンス、遊園地施設の運営受託を行っています。これらの事業を通じて、サノヤスホールディングスは多岐にわたる産業分野でのサービスを提供しています。
経営方針
サノヤスホールディングスは、2030年度の新生サノヤス10周年に向けた成長戦略を掲げています。同社は、造船事業の譲渡後も「確かな技術にまごころこめて」という理念を大切にし、持続的な企業価値の向上を目指しています。中期経営計画<'24-'26>では、産業インフラ関連や環境分野を注力分野とし、積極的な投資を行い基幹事業へと育成する方針です。
同社は、ソリューションの強化、イノベーションへの挑戦、ESG経営の深化を重点施策としています。具体的には、産学連携や他企業とのコラボレーションを通じて新たなビジネスを創出し、ITや先進技術を活用して生産性向上を図ります。また、地球温暖化対策や人的資本経営の充実を進め、企業体質の強化を目指します。
さらに、サノヤスホールディングスは、国内外での新市場開拓やM&Aを通じた事業拡大を図ります。特に、東南アジアを中心とした海外マーケットの拡大を視野に入れています。これにより、既存事業とのシナジーを生み出し、新たな事業領域への進出を検討しています。
同社は、2030年度に売上高500億円、営業利益25億円を目指し、2026年度には売上高300億円、営業利益10億円を計画しています。これらの目標を達成するために、資本コストや株価を意識した経営を推進し、ROE6%以上を達成することを目指しています。これにより、ステークホルダーに成長性を示し、企業価値の向上を図ります。