事業内容
フクダ電子は、医用電子機器の製造、購買、販売を中心に、物流やサービスなどの関連事業を展開している企業です。同社グループは、フクダ電子を含む子会社57社と関連会社1社で構成されています。
事業は大きく分けて4つのセグメントに分類されます。第一に「生体検査装置部門」があり、心電計や血圧脈波検査装置、ポリグラフ、超音波画像診断装置など、生体機能を電気信号に変換して測定記録する装置の製造、購買、販売を行っています。このセグメントには、フクダ電子ファインテック仙台㈱や北京福田電子医療儀器有限公司などが関連会社として名を連ねています。
次に「生体情報モニター部門」では、手術後の重症患者や急性心疾患患者の生体機能を長時間監視する心電図モニタや多種組合せの生体情報モニタの製造、購買、販売を手掛けています。
「治療装置部門」では、心臓や血管の治療に用いるカテーテル、除細動器、ペースメーカ、人工呼吸器、在宅療養者向けの治療装置などの製造、購買、販売、レンタルを行っており、フクダ電子ファインテック仙台㈱が製造を担当しています。
最後に「消耗品等部門」では、医用電子機器に用いる記録紙、電極、付属品及び部品の製造、購買、販売を行っており、アトミック産業㈱やフクダ電子ファインテック仙台㈱が製造を担っています。
これらのセグメントを通じて、フクダ電子は医療現場における様々なニーズに応える製品とサービスを提供しています。
経営方針
フクダ電子は、1939年の創業以来、医用電子機器の開発を通じて医学の進歩に寄与し、人々の健康に貢献してきた企業です。同社は、「安全・安心・快適」をコーポレートスローガンに掲げ、品質の向上、製品開発における差別化、そして変化する医療ニーズに即した商品戦略を推進しています。不透明な市場環境の中、品質管理・安全管理体制の充実、差別化した製品の開発、販売体制の整備、コスト削減に取り組み、企業価値の向上と安定的な成果配分を目指しています。
中期経営計画では、少子高齢化に伴う医療環境の変化に適応し、効率的な組織運営と強固な経営基盤の構築を掲げています。成長性が見込まれる分野への戦略的投資、効果的な研究開発、在宅医療分野での地域密着体制の強化を通じて、事業の持続可能性を確保していく方針です。また、地域医療を支える使命感のもと、ワンストップサービスによる一貫した医療環境の提供を目指し、持続的成長を実現していく計画です。
フクダ電子は、2026年3月期に連結売上高1,400億円、連結営業利益240億円を目標としています。新型コロナウイルス感染症の拡大や半導体不足などの不確実性がある中、グループ一丸となって収益性の向上に取り組んでいます。サステナビリティに関する指標についても、その重要性に応じて開示を行う予定です。これらの戦略を通じて、フクダ電子は医療現場の様々なニーズに応える製品とサービスを提供し続けていきます。