事業内容
エスペックは、自社および19の子会社で構成されるグループ企業であり、事業セグメントを装置事業、サービス事業、およびその他事業に分けています。装置事業では、自動車、通信、その他電子部品の環境試験器を提供し、温度や湿度などの環境因子の影響を試験します。また、二次電池充放電サイクル評価装置や燃料電池評価装置を通じて、エナジーデバイスの性能や寿命の評価を行っています。さらに、半導体関連装置として、半導体の検査工程におけるバーンイン装置や、半導体・電子部品の電気的特性を評価する計測システムを提供しています。
サービス事業では、環境試験器や装置のメンテナンスサービス、設置、移設、周辺工事、周辺機器の販売を行っています。また、受託試験、環境試験器のレンタル・リセール、計測機器の校正サービスも提供しています。
その他事業としては、環境保全事業に取り組み、森づくり、水辺づくり、都市緑化を行っています。さらに、植物工場や研究用育苗装置を提供することで、植物育成装置の分野にも進出しています。
エスペックは、これらの事業を通じて、環境試験器の開発・製造・販売を行うとともに、ESPEC NORTH AMERICA, INC.やエスペックサーマルテックシステム株式会社などの子会社や関連会社を通じて、精密チラー・空調機の製造販売や、海外での製品販売を展開しています。また、ESPEC KOREA CORP.に一部機種の製造を委託するなど、グローバルな事業展開を行っています。
経営方針
エスペックは、長期ビジョン「ESPEC Vision 2025」の実現に向け、2022年度から最終ステージである中期経営計画「プログレッシブ プラン2025」を推進しています。この計画では、環境創造技術を核とし、世界の先端技術の安全・安心に貢献する企業を目指しています。また、創造性や活力ある多様な社員の活躍を通じて成長を続けることを目標としています。
同社は、経済的価値と社会的価値の創出と向上を図り、持続的成長を目指すサステナビリティ経営を推進しています。このために、中期経営計画と併せて、事業構造の革新、機能強化、地球環境保全、ガバナンス強化、人材育成・職場の活性化、ダイバーシティ推進・人権尊重といった重要課題(マテリアリティ)に優先的に取り組んでいます。
「プログレッシブ プラン2025」では、個と職場の慣性と惰性を打破し、先端技術の実用化に貢献することを基本方針としています。IoTや次世代自動車などの先端技術分野における課題解決に貢献することを目指し、クリエイティビティとバイタリティにあふれる組織、自律的な社員が活躍する組織への改革に取り組んでいます。
中期経営戦略としては、環境試験事業戦略、グローバル戦略、新規事業戦略、モノづくり改革とDX戦略、組織開発・人材開発戦略、経営基盤強化戦略を掲げています。これらの戦略を通じて、エスペックは、先端技術分野での製品ラインアップの拡充、グローバルでのマーケティング強化、新規事業の基盤確立、デジタル技術によるビジネススタイルの刷新、自律的な社員が育つ組織づくり、持続的で健全な成長を支えるコーポレートガバナンスの強化などに取り組んでいます。