事業内容
小野測器及びその子会社6社で構成される小野測器グループは、計測機器の製造販売を主軸に据え、関連する研究開発やその他のサービスを提供しています。このグループは、各種センサ類、回転・速度計測機器、寸法・変位計測機器、音響・振動計測機器、トルク計測機器、自動車性能計測機器、ソフトウェア、そしてこれらを組み合わせたデータ解析機器等の製造販売を行っています。また、特注試験装置やサービスとして、研究開発用途や品質管理用途の特注試験装置の提供、音響・振動に関するコンサルティングサービス、クラウドサービス、製品のアフターサービス、エンジニアリングサービスも手掛けています。
小野測器は、研究開発、製造、販売を担い、海外ではオノソッキテクノロジーインク(米国)、オノソッキ(タイランド)、オノソッキインディア、上海小野測器測量技術有限公司(中国)が販売およびサービスを提供しています。さらに、㈱Sound Oneも販売・サービスを行っており、グループ全体で幅広い地域に対応しています。
その他の事業として、損害保険代理業務や小野測器が所有する土地・建物・設備の管理業務、その他の委託業務等も行っており、オノエンタープライズ㈱がこれらのサービスを提供しています。これらの事業活動を通じて、小野測器グループは計測機器業界における総合的なソリューションプロバイダーとしての地位を確立しています。
経営方針
小野測器グループは、計測機器の製造販売を中心に、研究開発や関連サービスを提供する企業です。同社は、社会課題の解決に貢献する価値ある商品の提供を使命とし、創立70周年を迎えた2024年1月20日には、100年企業への成長を目指して企業理念を再言語化しました。この新しい企業理念には、「創業の精神」、「MISSION(使命)」、「VISION(目指す姿)」、「VALUE(提供する価値)」、「SPIRIT(共有する想い)」が含まれています。
中期経営計画「Challenge StageⅢ」では、売上高営業利益率15%以上、フリー・キャッシュ・フローの改善、財務体質の強化、ROE8%以上を目標としています。また、経営戦略としては、デジタル化、モジュール化、技術のコモディティ化に対応し、「モノからコトへ」の価値転換を図り、顧客価値の創出を目指しています。
具体的な成長戦略としては、「環境」「社会的課題の解決」を通じた成長の実現、アジア地域を中心とした海外市場の強化、DXとオープンイノベーションの推進による構造改革を掲げています。これらの取り組みを通じて、中長期的な企業価値の向上と持続的な成長を目指しています。
また、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた政府の方針や、自動車業界の電動化進展などの経営環境の変化に対応し、新しい企業理念に基づいた事業活動を展開しています。資本コストや株価を意識した経営を実現するため、PBR1倍以上を達成するにはROE8%以上を継続する必要があると分析し、収益性の向上に努めています。